
市販されている洗剤は「酸性」「中性」「アルカリ性」に大別されます。
そのなかでも、中性洗剤は、食器洗いや洗濯、キッチン・リビング・お風呂・トイレの掃除など、日常の家事に幅広く使える便利な洗剤です。一方で、アルカリ性や酸性洗剤との違いや、選び方に疑問を持つ人もいるでしょう。
本記事では、中性洗剤の特徴、アルカリ性・酸性洗剤との違い、除去できる汚れ・除去できない汚れ、選び方や注意事項などを解説します。
目次
1:中性洗剤とは

中性洗剤とは、酸性とアルカリ性の間にあたる中性の洗剤です。pH値は0〜14の数値で液体の性質を表し、汚れを落とす力にも関係していますが、中性洗剤は一般的にpH6〜8にあたります。
酸性洗剤やアルカリ性洗剤に比べ、汚れを落とす力は穏やかです。しかし、中性洗剤は、酸性とアルカリ性の双方の汚れを除去できる特徴があります。
また、肌や素材にかかる負担が軽いため、日常的に使いやすい点も魅力です。実際に、食器用、洗濯用、お風呂・キッチン・トイレ用などの中性洗剤が販売されており、家庭内のさまざまな場面で活用されています。
アルカリ性洗剤との違い
アルカリ性洗剤は、一般的にpHが8以上の洗剤です。
次のような、酸性の性質を持つ汚れを落とすのに効果を発揮します。
- キッチンのガスコンロや換気扇などに付着した油汚れ
- 排水口のぬめり
- お風呂や洗濯槽の黒カビ
- リビングに付着した皮脂、手垢、たばこのヤニ
このような油汚れや、こびりついた汚れを高い洗浄力で除去できる点が魅力です。
しかし、刺激が強いため、以下のようなものには使用できません。
- 木製の製品
- シルクやウール、カシミヤなど動物由来の製品
- アルミやフッ素コートが施されている製品
また、肌に接触しないよう手袋を着用したり、部屋の換気をしたり、取り扱いに注意が必要です。
関連記事:アルカリ性洗剤とは?最適な利用シーンを紹介・使用時の注意点も
酸性洗剤との違い
酸性洗剤は、一般的にpHが6以下の洗剤です。
次のような、アルカリ性の性質を持つ汚れを落とすのに効果を発揮します。
- トイレに付着した尿石や水垢
- お風呂、洗面所に付着した水垢や石鹸の汚れ
- キッチンのシンク、蛇口などに付着した水垢や石鹸の汚れ
消臭効果がある点も特徴で、アンモニア臭やたばこ、生ゴミのにおいにも有効です。
ただし、酸性洗剤も刺激が強いため、取り扱いに注意を要します。とくに、塩素系の洗剤や漂白剤との併用は、避けなければなりません。
塩素系のものと混ざると、有毒の塩素ガスが発生し、目や鼻、気道、肺に炎症を起こしたり、肺気腫を生じさたりするおそれがあるため危険です。
また、使用するときは、肌に接触しないよう手袋を着用し、部屋を換気しましょう。酸性洗剤は、金属や大理石、タイルなどに使用できない場合があるため、事前に確認してください。
そして、洗剤が残っていると、素材が錆びるおそれがあるため、十分に拭き取るか、洗い流しましょう。
関連記事:弱酸性洗剤とは?用途ごとにおすすめ製品をご紹介・選び方のコツも解説
2:中性洗剤で落ちる汚れの種類

次のような軽度な汚れの除去に対応しています。
- 軽い油汚れ
- 軽い手垢や皮脂汚れ
- 付着して間もない軽い汗じみ
- 軽い水垢や石鹸の汚れ
- 固まる前の軽い尿汚れ
このような軽い汚れに幅広く対応が可能です。
そのため、食器洗いや洗濯をはじめ、キッチン・リビング・お風呂・トイレの掃除など、日常的な家事に活用されています。
3:中性洗剤で落ちない汚れの種類

次のように、中性洗剤では落としきれない汚れもあります。
- こびりついた油汚れ
- こびりついた水垢や尿石
- カビ
- 食べこぼし、皮脂や汗のしみ、血液などのたんぱく質汚れ
軽い汚れに幅広く対応できる反面、根深い汚れには向いていません。根深い汚れには、酸性もしくはアルカリ性の洗剤を使うと効果的です。
4:中性洗剤の種類と選び方

さまざまな種類の洗剤が販売されていますが、ここでは「掃除用」「食器用」「衣類用」に分けて、選び方を解説します。
掃除用中性洗剤
掃除用には、キッチンやお風呂、トイレなど使い道に合わせた洗剤が販売されています。目的に合わせて洗剤を選ぶことで、それぞれの汚れを効果的に除去できるでしょう。
また、油や食べこぼし、手垢、水垢、石鹸汚れなどの広範な汚れに対応し、リビング、キッチン、お風呂、トイレなど自宅全体に使える洗剤もあります。
そのほか、二度拭きが不要なタイプ、消臭効果のあるタイプ、抗菌・除菌やウイルス除去効果があるタイプの洗剤も販売されているのです。
食器用中性洗剤
中性食器用洗剤は、洗浄力と肌への負担のバランスが取れているのが特徴です。除菌効果や速乾効果があるタイプ、泡立ちや泡切れがよいタイプなどが販売されています。
なお、洗浄力が高いのは弱アルカリ性洗剤ですが、肌への負担は強い傾向があり、反対に負担が少ないのは弱酸性洗剤です。重視する効果や好みに合わせて選びましょう。
衣類用中性洗剤
普段の洗濯に使う洗剤は、洗浄力が高い弱アルカリ性洗剤が主に使われています。
一方、おしゃれ着洗剤(DAILY SOAP 衣類用洗剤)は、中性のものが多く、洗浄力は緩やかです。
しかし、繊細な衣類の型崩れや、毛羽立ち、しわ、色落ちなどのダメージを抑えながら洗います。とくに、シルクやウール、カシミヤなど動物性の素材は、弱アルカリ性の洗剤を使うと、負担がかかるため注意してください。
また、肌が敏感な人は、肌にやさしい無添加タイプや、アレルギーに配慮されたタイプも、選択肢の1つです。
関連記事:おしゃれ着洗いとは?洗濯機・手洗い、それぞれの手順とポイントをご紹介!
5:中性洗剤を利用するメリット

中性洗剤は、取り扱いやすく、手軽に使えるため多様な場面で利用されているでしょう。
ここでは、利用するメリットを紹介します。
肌や素材にやさしい
中性洗剤は、肌や素材への負担が少ないことが、大きなメリットです。取り扱いやすく、日常的な家事に手軽に使えます。
ただし、中性洗剤にも、界面活性剤が含まれているのです。界面活性剤は、肌荒れを起こす可能性があり、負担がまったくかからないわけではありません。
刺激は少ないものの、肌に負担がかかることは理解しておきましょう。
関連記事:柔軟剤の使い方って?効果を引き出す洗濯方法をご紹介。
幅広い性質の汚れに対応できる
中性洗剤は、多様な汚れに対応している点もメリットです。幅広い性質の軽い汚れに使えるため、日頃の家事に活用しやすいでしょう。
なお、根深い汚れには、それぞれの汚れに適したアルカリ性もしくは酸性の洗剤が向いています。
さまざまな場所で使える
中性洗剤は、食器洗いをはじめ、お風呂、キッチン、トイレの掃除に対応しています。リビングでは床や窓ガラス、壁、家具、家電などに使用できるものもあるため、家庭のさまざまな場所で活用できるでしょう。
また、おしゃれ着洗剤(DAILY SOAP 衣類用洗剤)の多くは中性です。繊細な生地への負担を抑えて、やさしく洗います。
6:中性洗剤を利用する際の注意点
中性洗剤は、日常使いしやすい便利な洗剤ですが、安心して使用するために、以下のような点に注意しましょう。
- 使用できる素材かどうか表示を確認する
- 汚れを落としたあとは洗剤も十分に除去する
- 肌荒れに配慮する
さまざまな場所に使用できますが、なかには使用できない素材もあります。
たとえば、革や木製の製品、耐水性が低い素材などには向いていません。使用できる素材かどうかパッケージの表示を確認し、はじめは目立たないところで試してみると安心です。
中性洗剤を使用できる素材でも、長い時間放置すると、しみや色落ちにつながるおそれもあります。
二度拭きが必要な洗剤であれば、汚れを落としたあとに、水拭きで十分に洗剤を拭き取ることが大切です。
また、肌が敏感な人や、洗剤を長い時間使用する場合などは、手袋を着用して肌を守りましょう。
7:まとめ

中性洗剤とは、酸性とアルカリ性の間にあたる中性の洗剤です。汚れを落とす力は高くありませんが、日常的な軽い汚れに幅広く対応できます。
また、肌や素材への負担が少なく、使い勝手がよい点も特徴です。そのため、食器洗いや洗濯をはじめ、キッチン・リビング・お風呂・トイレの掃除など、家庭内のあらゆるシーンで活用されています。
ただし、除去できる汚れ・除去できない汚れを判断し、アルカリ性もしくは酸性洗剤との使い分けが必要です。
掃除や洗濯をスムーズに行うために、洗剤の性質や用途を理解して、目的に合ったものを選びましょう。
