中性洗剤はどのような場面に最適?他の洗剤との違いや見分け方を解説

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中性洗剤という言葉は、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?しかし、中性洗剤の特徴や最適な利用シーンを正確に認識している方は、それほど多くないかもしれません。本記事では、中性洗剤のそもそもの定義や、おすすめの利用シーンを紹介していきます。

目次

  1. 「中性洗剤」とは?
  2. 中性洗剤の見分け方
  3. どんな汚れを落とせる?中性洗剤の使い方
  4. 中性洗剤がNGなシーンは?
  5. まとめ

 

1:「中性洗剤」とは? 

洗剤は酸性、中性、アルカリ性の3つに分類されます。これらはpH(水素イオン濃度)で区別されており、pHは0〜14の数値で表します。中間の7を中性として、数値が小さくなるほど酸性が強く、数値が大きくなるほどアルカリ性が強くなります。

販売されている洗剤製品は家庭用品品質表示法で分類されています。

アルカリ性

11.0超

弱アルカリ性

8.0超~11.0以下

中性

6.0以上~8.0以下

弱酸性

3.0以上~6.0未満

酸性

3.0未満

なぜ汚れが落ちるのか?

中性洗剤が汚れを落とす仕組みは、界面活性剤の3つの作用によるものです。

    乳化作用

通常、水に油を混ぜようとしても分離してしまいますが、界面活性剤は親水性と親油性を併せもっているため、水と油が混ざり合うことができます。

    浸透作用

ウールなどの繊維を水に浸しても表面張力により水が中に入っていかず、なじみづらいですが、界面活性剤は表面張力を低下させ、水を浸透させやすくします。

    分散作用

水にススのような粉末を入れても混ざり合わず表面に浮かんできてしまいますが、界面活性剤を入れると粉末は界面活性剤の分子に取り囲まれて水中に分散しやすくなります。

この3つの作用が総合的に働いて、界面活性剤の分子が汚れや繊維に吸着し、水の表面張力が弱まり、汚れを取り囲むことで水の方へと引っぱられ、汚れが繊維から離れるという仕組みです。

他の洗剤との違い

pHの性質上、アルカリ性洗剤は酸性の汚れに、酸性洗剤はアルカリ性の汚れに良く使われています。つまり、反対の性質で中和することで汚れが落ちやすくなります。

中性洗剤のpHは中間の6.0以上〜8.0以下のため、反対の性質に対して洗浄力が強くなることはありません。では、中性洗剤は必要ないのか?というと、そうではありません。

中性洗剤は弱アルカリ性の洗剤に比べて洗浄力が低いですが、刺激が少なくお肌や素材を痛めることが少ないです。そのため普段使いがしやすく、素手で利用することが多い食器用洗剤やお風呂の洗剤、日常着、おしゃれ用の洗濯洗剤(DAILY SOAP / 衣類用洗剤)には、よく中性洗剤が使われています。

2:中性洗剤の見分け方

中性洗剤の場合は、「液性/中性」といった表示があります。洗剤には液性と呼ばれる性質があり、大きく分けて酸性、中性、アルカリ性の3つに分類されます。この性質は、製品のパッケージに記載がされており、中性洗剤かどうか見分けるポイントです。

3:どんな汚れを落とせる?中性洗剤の使い方

中性洗剤は刺激が少なくお肌や素材に優しい洗剤ですが、いったいどんな汚れを落とせるのか気になるところですよね。基本的には、家の中のちょっとした油汚れを落とすことに使われています。

お肌や素材に優しい中性洗剤は活用できるシーンが多く、家中のお掃除に活用できる万能な洗剤です。それでは、中性洗剤が使えるシーンと使い方について紹介していきます。

床掃除

専用の洗剤が無くても、食器用中性洗剤を床掃除に代用することができます。食器用中性洗剤は素材を痛める心配がなく、リビングの床などのフローリング掃除にも安心してお使いいただけます。

お掃除の手順は以下の通りです。

    バケツの中に水をためて、食器用中性洗剤を数滴たらします。

    バケツの中をかき混ぜて泡立てます。

    泡立てた水の中に雑巾を浸し、固く絞ったらいつものように拭き掃除をします。

    その後、きれいな水で洗った雑巾でもう一度水拭きをします。

    仕上げに乾拭きをします。

中性洗剤に含まれる界面活性剤が、床の表面に付着している皮脂汚れを浮き上がらせることで、床やフローリングのべたつきが落ちやすくなります。ただし、中性洗剤に含まれる成分が床に残っていると、シミや変色の原因となりますので注意が必要です。しっかり水拭きと乾拭きをして成分が残らないようにしましょう。

キッチン掃除

キッチンで気になる汚れといえば、調理の時に跳ねた油や油を含む蒸気でベタベタになった壁や、シンクのヌメリですよね。中性洗剤は壁とシンクどちらのお掃除にもご使用いただけます。壁のお掃除の手順は以下の通りです。

    スプレーボトルに水を入れ、台所用中性洗剤を1滴だけ入れて混ぜます。

    キッチンの壁にスプレーをしてキッチンペーパーを貼り付けます。

    5分ほど放置したら貼り付けたキッチンペーパーで壁を擦ります。

    最後に付近で水拭きをして残っている洗剤を落とします。

お子様が汚れた手であちこち触ってしまったときも中性洗剤を利用してお掃除しましょう。シンクのお掃除の手順は以下の通りです。

    原液のまま台所用中性洗剤をスポンジにつけて泡立てます。

    円を描くようにクルクルとシンクを擦って洗います。

    洗剤をよく洗い流します。中性洗剤の成分が残っているとシミになる可能性がありますので注意しましょう。

    最後に乾拭きをして、水分を拭き取ります。

トイレ掃除

実は、中性洗剤はトイレ掃除にもご使用いただけます。黄ばみや尿石など頑固なアルカリ性の汚れがある場合は、酸性洗剤が適していますがトイレの素材を痛めやすいというデメリットがあります。中性洗剤は酸性洗剤より洗浄力は劣りますが、トイレの素材を痛める心配がありません。

お掃除の手順は以下の通りです。

    汚れている部分に直接中性洗剤を数滴垂らします。

    汚れと中性洗剤がなじんだらスポンジなどでこすります。

    最後に水でよく洗い流します。

中性洗剤でも軽い汚れは落とせますので、トイレは小まめに中性洗剤でお掃除するのがおすすめです。

衣類(デリケートな生地)

掃除以外に、衣類用の洗濯洗剤にも中性洗剤があります。食べこぼしや皮脂汚れに対しては洗浄力の高い弱アルカリ性の洗剤が向いていますが、素材を傷める可能性があるため、デリケートな生地の洗濯には向いていません。

生地の伸び縮みが気になるものや、色落ちや毛玉ができる心配がある生地など、素材を傷めたくないデリケートな生地には、負担の少ない中性洗剤が活躍します。

おしゃれ着には中性洗剤よりもさらにダメージが少ない、弱酸性の洗剤を使用するのもおすすめです。

4:中性洗剤がNGなシーンは?

肌や素材にも優しく、さまざまなシーンで活躍している中性洗剤ですが、残念ながら適さない汚れもあります。そういったときは、酸性やアルカリ性などの汚れに合った洗剤の使用がおすすめです。では、中性洗剤が適さないシーンはどのような時かご紹介します。 

調理器などの頑固な汚れ

中性洗剤が苦手とするのは頑固な汚れです。中性洗剤は界面活性剤の作用で汚れを浮かしてとるので、鍋の焦げ付き、長年の油汚れ、こびりついた尿石、衣類についた血液汚れなどの頑固な汚れを落としきることができません。

また、無理やり擦って落とそうとすると素材を傷めてしまうことがあるので注意しましょう。こういった頑固な汚れに対しては、汚れの種類に合う酸性洗剤やアルカリ性洗剤を使うことをおすすめします。

落ちにくい皮脂汚れが気になる衣類の洗濯には、以下の商品がおすすめです。

5:まとめ

中性洗剤はお肌や素材にやさしい成分のため、洗濯、洗い物、風呂掃除などさまざまなシーンで安心してお使いいただけます。また、シーン別に洗剤を揃えなくても、台所用の中性洗剤をキッチン以外にも、床やトイレのお掃除にも使用することが可能です。

洗浄力は酸性やアルカリ性ほど強くありませんが、汚れを溜め込まずに日頃から小まめに掃除をするよう心がければ、家庭内の大半の汚れに対応できます。洗剤を買う時に種類が多くて迷ってしまったら、まずは中性洗剤を選んでみてください。

著者

Kazama

洗濯もライティングも絶賛修行中の元アパレル店員。
この情報もっと早く知りたかった!と、シミになったお気に入りの服を想いながら書いています。

監修者

w_mashimo

クリーニング事業用の機械・洗剤・備品を扱うクリーニング機材商の(株)光栄産業にて勉強中。2014年に長く従事したアパレル業を辞め転職。家庭用向けケアブランド 『DAILY CLEANERS & CO-』も運営。
酒と肴をこよなく愛しています。一猫一女と日々格闘中。

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