失敗しないダウンジャケットの洗い方。生地の傷みをおさえるためにできる洗濯前のひと工夫。

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秋冬の定番アウター、ダウンジャケット。

軽くて暖かい機能性とデザイン性が嬉しい反面、ご自宅での洗濯が難しく、洗ってしまった後に後悔することも。お手入れにはいくつか注意点があります。

今回は、ご自宅で簡単にできる、ダウンジャケットの正しい洗い方をご紹介していきます。

目次

    1. ダウンジャケットとは?
    2. ダウンジャケットを自宅で洗う前に準備するもの
    3. 汚れをしっかり落とす、洗濯機での洗い方
    4. さらにふんわり仕上げる方法
    5. ダウンの洗濯に失敗したときは?<乾燥機を活用>
    6. まとめ

1:ダウンジャケットとは?

ダウンジャケットとは、ダウン(羽毛)フェザー(羽根)が中に詰まっているコートです。 外側の素材はナイロンやポリエステルが多いものの、ウールなどを使用しているものも人気が高いです。

ダウン(羽毛)とは?

水鳥の胸元のうぶ毛のことです。タンポポの綿毛のような形で、軽くてとても柔らかいです。

保温性が高く、押さえつけても元に戻りやすい点も特徴の1つです。

1羽からとれる量は限られているので、たくさん入っているほど高級で暖かいウェアになります。

フェザー(羽根)とは?

湾曲した羽軸がある羽根です。 ダウンより若干重みを感じます。
保温性はダウンに比べて劣りますが、通気性・弾力性が高く、型崩れ防ぐ効果があります。

2:ダウンジャケットを自宅で洗う前に準備するもの 

今回ご紹介する洗い方では、ダウンジャケット専用洗剤を使用。こちらはダウンジャケットを洗うために生まれたダウン(羽毛)を傷めにくい洗剤です。

ダウンジャケットは非常にデリケートなため、専用の洗剤を選ぶのがベスト。自宅にある洗剤で代用する場合は、中性洗剤を使用しましょう。

◎用意するもの

  • 洗濯ネット
  • ダウンジャケット専用洗剤
  • 大きなタオル(こだわりたい方)

3:汚れをしっかり落とす、洗濯機での洗い方

手洗いは面倒。でもダウンジャケットを自宅の洗濯機で洗って本当に大丈夫? と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんな心配のお声を解消すべく、生地を傷めにくくするコツをお伝えしながら洗濯方法を解説していきます!

◎手順

①洗濯を始める前に、まずは衣類の洗濯表示をチェックする

基本的に、家庭洗濯不可のマークがある場合は洗えません。最近見られる「自宅で洗えるダウンジャケット」と表示している衣類であれば、ご自宅でも安心して洗うことができます。

家庭洗濯不可のマークがある場合はこちらの記事を参考にいただくか、洗濯のプロであるクリーニング店へ持ち込むのが安心です。

②ファスナーは全て締める

突起部分と生地が接触しないように、洗濯前にファスナーは全て閉めておきます。取り外せる金具や付属品(革やファーなど)があれば、必ず外しておいてください。

生地に傷がついてしまうと、中の羽毛が噴き出してせっかくのダウンも台無しになってしまいます。

③洗濯ネットに畳んで入れる

洗濯ネットは生地の摩擦をおさえてくれます。ネットのサイズは、ダウンジャケットを2~3つ折りに折りたたんで入るくらいがベスト。小さすぎたり、大きすぎたりサイズに合っていないネットはNGです。

④ダウンジャケットを濡らし、ダウンジャケット専用洗剤&ドライコースで洗う

洗う前にダウンジャケットを水に沈め、しっかりと濡らしてください。

洗濯機のコースはドライコース、デリケートコース、おしゃれ着コースのいずれかを選択。洗剤はDAILY CLEANERS & Co-ダウンジャケット専用洗剤がおすすめです。生地の摩擦を防ぐ成分「浴中平滑剤(よくちゅうへいかつざい)」が配合されているため、洗濯中の生地同士の摩擦を緩和して、乾燥後にジャケットからダウン(羽毛)が吹き出す。なんて悲劇を防いでくれます。

⑤脱水をする(+タオルドライ)

脱水はできる限り短い時間にとどめましょう。ダウンジャケットを美しく仕上げるためには、ダウン(羽毛)を偏らせないことが重要です。

仕上がりにこだわりたい方は、ここで一工夫。脱水の時間を30秒程度で終わらせて、取り出したダウンジャケットをタオルに挟み、押すようにしながら丸めてください。効率よく水分を拭き取れます。

⑥干すときに形を整える

形を整えながら中のダウン(羽毛)をほぐして、風通りのよい場所で陰干ししましょう。

羽毛は水分を蓄えやすく、すぐには乾きません。しっかり乾燥するまで気長に出来上がりをお待ちください。

4:さらにふんわり仕上げる方法

干している間にもふんわり仕上げるポイントがあります。やり方はポンポンと叩いたりしながら中のダウン(羽毛)をほぐすだけ。ダウンの偏りを防ぎます。

この後ご紹介する、乾燥機の活用もおすすめです。

5:ダウンの洗濯に失敗したときは?<乾燥機を活用>

いざ洗濯をしてみて、ボリュームが減ってしまった!なんてことが起きてもご安心ください。

こまめに空気を入れて、中のダウンをほぐしましょう。ある程度乾燥したら、高温で短時間か、低温設定で乾燥機を使って仕上げてください。

ぺちゃんこになってしまう原因は、洗濯している間にダウン同士が絡まり、全体がしっかり乾いていないから。一番ふっくら仕上げるとしたら、乾燥機の活用がベストです。

※乾燥機が使えない場合もあるので、衣類の品質表示にしたがってください。自宅にドラム式洗濯機、乾燥機がない場合は、コインランドリーを利用しましょう。

6:まとめ 

いつもより少し洗い方と干し方に気を配るだけで、愛用のジャケットに対する愛着がさらに深まりますよね。

クリーニングに出すとなかなか返ってこないので、ご自宅で洗う方法をマスターするとお気に入りのダウンジャケットをより長く楽しむことができます。

ダウンジャケットは少し洗いにくいですが、今回ご紹介した方法で、汚れも臭いもスッキリさせましょう!

★日々のお手入れについては、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

著者

w_mashimo

クリーニング事業用の機械・洗剤・備品を扱うクリーニング機材商の(株)光栄産業にて勉強中。2014年に長く従事したアパレル業を辞め転職。家庭用向けケアブランド 『DAILY CLEANERS & CO-』も運営。
酒と肴をこよなく愛しています。一猫一女と日々格闘中。

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