「合成洗剤」とは?石鹸との違い・メリットとデメリットを解説!

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「合成洗剤」と聞いてどんなものか思い浮かびますか?

「聞いたことはあるけどどんなものかはよくわからない」「石鹸となにが違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では簡単に合成洗剤の特徴やメリット、デメリットも含めてご紹介します。石鹸との違いやエコ洗剤についても紹介しますので、日頃の洗剤選びにぜひご活用ください。


目次

  1. 合成洗剤とは?石鹸・エコ洗剤との違い<界面活性剤>
  2. そもそも「石けん」「合成洗剤」「エコ洗剤」とは?
  3. 石鹸を利用するメリット・デメリットとは?
    1. 石鹸を利用するメリット
    2. 石鹸を利用するデメリット
  4. 合成洗剤を利用するメリット・デメリットとは?
    1. 合成洗剤を利用するメリット
    2. 合成洗剤を利用するデメリット
  5. まとめ

1:合成洗剤とは?石鹸・エコ洗剤との違い<界面活性剤>

合成洗剤とは

石油等を化学合成した界面活性剤のことを「合成洗剤」DAILY SOAP / 衣類用洗剤)と呼びます。

界面活性剤とは、水と汚れを馴染ませて汚れを落ちやすくするものを指します。

一見難しく聞こえますが、合成洗剤=洗剤のこと。粉末、液状、液性を問わず身近にある中性洗剤やアルカリ性洗剤は、合成洗剤に含まれます。

成分表記の品名に「洗濯用合成洗剤」と記載があるため、確認してみましょう。

石鹸と合成洗剤の違い

石鹸と合成洗剤はどちらも界面活性剤です。

ただし石鹸は、天然素材を配合したもの。石鹸と合成洗剤は原料も製造方法、作用も違うまったくの別物です。

2:そもそも「石けん」「合成洗剤」「エコ洗剤」とは?

「石鹸」とは?

石鹸とは動物や植物から取れる油脂もしくは脂肪酸を原料としているものです。人類初の石鹸は紀元前3000年頃にできたと言われており、「汚れを落とす不思議な土」として珍重されました。

日本には16世紀ごろに高級品として伝わり、武家などの裕福層に広まります。一般人にも使えるようになったのは明治時代後半のことでした。以来、長きにわたって人々の生活に寄り添い続けています。

「合成洗剤」とは?

合成洗剤(DAILY SOAP / 衣類用洗剤)とは石油と油脂を化学合成して作られたものです。

第一次世界大戦中のドイツで、兵士の制服を洗う需要と石鹸を作るための油脂の需要の釣り合いが取れなくなったことがきっかけで生まれました。

日本では1937年に初めて販売され、その使いやすさから、1963年には合成洗剤の使用量が石鹸の使用量を上回ったと言われています。

「エコ洗剤」とは?

最近よく目にする「エコ洗剤」や「オーガニック洗剤」。明確な定義はありませんが化学合成物質や石油系の物質を使わない、天然由来の洗剤を指すことが多い様です。パッケージのリサイクルに対応しているだけのこともあるため、成分表を確認しましょう。

3:石鹸を利用するメリット・デメリットとは?

石鹸と合成洗剤は、似ているようでまったく成分の異なるものです。「どっちを使えばいいの?」と迷われる方も多いことでしょう。

ここからは「石鹸」と「合成洗剤」、それぞれにどんなメリットやデメリットがあるかを紹介します。

石鹸を利用するメリット

①天然由来の成分であること

環境への配慮や天然物質にこだわる方には石鹸がおすすめです。

②柔軟剤なしでもふわっとした洗い上がりになる

③しっかりと泡立てて使うことで、汚れもしっかり落ちる

石鹸を利用するデメリット

①洗濯槽が汚れやすい

石鹸かすが洗濯槽に残りやすいため、雑菌やカビの原因になることも。

洗濯用石鹸には①固形②粉末③液体の三種類があり、中でも液体のものを使うことである程度予防できます。

洗濯槽の洗浄をする場合は専用のクリーナー(LAUNDRY CLEANER 洗濯槽クリーナー/衣類の除菌・消臭剤)を用いると良いでしょう。

②一部のドラム式洗濯機では使えない可能性がある

洗濯機が石鹸に対応しているかどうかを確認してから使うようにしましょう。

③ウール・カシミヤ・シルクなど、動物性素材の衣類の洗濯には利用できない

④コストがかかる

石鹸は合成洗剤に比べて価格が高め。汚れの具合によって使用しなければならない量も増えます。

4:合成洗剤を利用するメリット・デメリットとは?

では、合成洗剤にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。化学合成、という言葉を聞くと「もしかして体によくないのでは?」と少し怖く感じる方もいるかもしれません。

しかし合成洗剤は発明されてからいままで様々な改良を加えられ、人にも環境にも優しい洗剤として進化を遂げています。

合成洗剤を利用するメリット

①使いやすい

汚れや水の質によって働きが変わる石鹸と違い、合成洗剤はどのような条件でもきちんと汚れを落としてくれます。

②衣類を白く保つ

蛍光増白剤の含まれている洗剤は、衣類の白さを保ちます。

③手軽に買える・選べる

豊富な種類の中から最も生活スタイルに合うものを選ぶことができます。

④コスパが良い

洗剤の量が少なくてよく、価格も安価。コスパ面を重視したい方は合成洗剤がおすすめです。

合成洗剤を利用するデメリット

①すすぎ残しが多い

合成洗剤は石鹸に比べてどんな汚れでも分解できる万能さがありますが、その分すすぎ残しが起こりやすくなります。

すすぎ残しがあると衣服にも着用する人の肌にもダメージがありますので注意しましょう。

★すすぎ性を向上させた洗剤はこちら↓

なお、大切な衣類を丁寧に洗いたい方におすすめなのが「DELICATE SOAP / おしゃれ着衣類用洗剤」です。どちらもぜひチェックしてみてくださいね。

②アレルギー等の影響が出る場合がある

使う人によっては、アレルギーや肌荒れ、頭痛を引き起こすケースもあります。強い香料が使用されているものもあるため注意しましょう。

③環境への影響

分解されにくい成分が多く、環境への影響を気にする声もあります。

②や③に配慮したいという方には、「エコ洗剤」もおすすめです。

5:まとめ

今回は「合成洗剤」と「石鹸」の違いと、それぞれのメリット・デメリットを紹介しました。どちらも洗濯するには申し分ない実力ですが、同じ界面活性剤とはいえまったくの別物であることがおわかりいただけたでしょうか。

石鹸は肌や衣類に優しく、合成洗剤は少量でどんな汚れでも落とすことができます。反対に石鹸は洗濯槽にかすが残りやすく、合成洗剤は強力ゆえにすすぎ残しが起こりやすいという難点があります。

天然由来成分の石鹸と、化学合成によって生まれた合成洗剤。どちらにもメリットとデメリットがあります。

例えば肌や環境への優しさを重視するか、コスパを重視するかで選ぶ洗剤は変わります。メリットとデメリットをまとめましたので、ぜひ洗剤選びに活用してみてください。

著者

Kazama

洗濯もライティングも絶賛修行中の元アパレル店員。
この情報もっと早く知りたかった!と、シミになったお気に入りの服を想いながら書いています。

監修者

w_mashimo

クリーニング事業用の機械・洗剤・備品を扱うクリーニング機材商の(株)光栄産業にて勉強中。2014年に長く従事したアパレル業を辞め転職。家庭用向けケアブランド 『DAILY CLEANERS & CO-』も運営。
酒と肴をこよなく愛しています。一猫一女と日々格闘中。

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