「合成洗剤」と聞いてどんなものか思い浮かびますか?「聞いたことはあるけどどんなものかはよくわからない」「石鹸となにが違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では簡単に合成洗剤とはいったいどんなものなのか、メリットやデメリットも含めてご紹介します。石鹸との違いも紹介しますので、日頃の洗剤選びにぜひご活用ください。
目次
1:合成洗剤と石鹸の違い<どちらも界面活性剤>
洗濯をするときに必ず使うもの、それが洗剤です。洗剤といっても世の中には様々な商品がありますが、品名・名称に「合成洗剤」と書かれているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。では、いったい「合成洗剤」とはどういうものなのでしょう。
石鹸と合成洗剤、どちらも界面活性剤
界面活性剤とは、水と汚れを馴染ませて汚れを落ちやすくするものを指します。石鹸と合成洗剤はどちらも界面活性剤です。界面活性剤のうち、天然素材を配合したものが「石鹸」、石油等を化学合成したものが「合成洗剤」です。同じ界面活性剤でも、石鹸と合成洗剤は原料も製造方法、作用も違うまったくの別物なのです。
また、合成洗剤=洗剤のため、合成洗剤ではない洗剤というものはありません。中性洗剤やアルカリ性洗剤も、合成洗剤の中に含まれます。
2:そもそも「石けん」「合成洗剤」とは?
「石鹸」とは?
石鹸とは動物や植物から取れる油脂もしくは脂肪酸を原料としているものです。人類初の石鹸は紀元前3000年頃にできたと言われており、「汚れを落とす不思議な土」として珍重されたのです。その後日本には16世紀ごろに高級品として伝わり、武家などの裕福層に広まります。一般人にも使えるようになったのは明治時代後半のことでした。以来長きにわたって人々の生活に寄り添い続けているのが「石鹸」です。
「合成洗剤」とは?
合成洗剤(DAILY SOAP / 衣類用洗剤)とは石油と油脂を化学合成して作られたものです。第一次世界大戦中のドイツで、兵士の制服を洗う需要と石鹸を作るための油脂の需要の釣り合いが取れなくなったことがきっかけで生まれたといわれています。日本では昭和初期に初めて販売され、様々なメーカーが手がけるようになりました。
現在ではスーパーやドラッグストア等で様々な種類の合成洗剤を手にいれることができます。石鹸と比べて歴史は浅いですが、日々進化を遂げているのです。
3:石鹸を利用するメリット・デメリットとは?

石鹸と合成洗剤は、似ているようでまったく成分の異なるものです。「どっちを使えばいいの?」と迷われる方も多いことでしょう。ここからは「石鹸」と「合成洗剤」、それぞれにどんなメリットやデメリットがあるかを紹介します。
石鹸を利用するメリット
石鹸を使うメリットは、天然由来の成分であることです。
ウール・カシミヤ・シルクなど、動物性素材の衣類の洗濯には利用できませんが、柔軟剤なしでもふわっとした洗い上がりになるのが特徴です。しっかりと泡立てて使うことで汚れも充分落とすことができますので、天然物質にこだわる方には石鹸がおすすめです。
石鹸を利用するデメリット
一方で、石鹸を使うデメリットは、
①洗濯槽が汚れやすい
②一部の洗濯機では使えない可能性がある
の2点です。
石鹸かすが洗濯槽に残りやすいため、雑菌やカビの原因になることがあります。洗濯用の石鹸には①固形②粉末③液体の三種類があり、中でも液体のものを使うことである程度予防できるデメリットではありますが、毎日着るものを洗う洗濯機ですから清潔に保ちたいですよね。洗濯槽の洗浄をする場合は専用のクリーナー(LAUNDRY CLEANER 洗濯槽クリーナー/衣類の除菌・消臭剤)を用いると良いでしょう。
また、一部のドラム式洗濯機では使えない可能性があります。ご家庭で使う際には、洗濯機が石鹸に対応しているかどうかを確認してから使うようにしましょう。
加えて、汚れの具合によって使用しなければならない量も増えていきます。石鹸は合成洗剤に比べて価格が高めなので、コストがかかるのもデメリットのひとつです。
4:合成洗剤を利用するメリット・デメリットとは?
では、合成洗剤にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。化学合成、という言葉を聞くと「もしかして体によくないのでは?」と少し怖く感じる方もいるかもしれません。しかし合成洗剤は発明されてからいままで様々な改良を加えられ、人にも環境にも優しい洗剤として進化を遂げています。
合成洗剤を利用するメリット
合成洗剤の最も大きなメリットは、使いやすいことです。汚れや水の質によって働きが変わる石鹸と違い、合成洗剤はどのような条件でもきちんと汚れを落としてくれます。先に述べたように様々な会社から商品が発売されていますから、豊富な種類の中から最も生活スタイルに合うものを選ぶこともできます。
また、洗剤の量が少なくてもよく、価格も安価なのが嬉しいですよね。コスパ面を重視したい方は合成洗剤の利用がおすすめです。
合成洗剤を利用するデメリット
一方で、合成洗剤には強力ゆえのデメリットもあります。
合成洗剤は石鹸に比べてどんな汚れでも分解できる万能さがあります。しかしながら、その分すすぎ残しが起こりやすくなります。
すすぎ残しがあると衣服にも着用する人の肌にもダメージがありますから、素材やすすぎ具合によっては何回かすすぐ必要が出てきます。
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5:まとめ
今回は「合成洗剤」と「石鹸」の違いと、それぞれのメリット・デメリットを紹介しました。どちらも洗濯するには申し分ない実力ですが、同じ界面活性剤とはいえまったくの別物であることがおわかりいただけたでしょうか。
石鹸は肌や衣類に優しく、合成洗剤は少量でどんな汚れでも落とすことができます。反対に石鹸は洗濯槽にかすが残りやすく、合成洗剤は強力ゆえにすすぎ残しが起こりやすいという難点があります。
天然由来成分の石鹸と、化学合成によって生まれた合成洗剤。どちらにもメリットとデメリットがあります。
例えば肌や環境への優しさを重視するか、コスパを重視するかで選ぶ洗剤は変わります。メリットとデメリットをまとめましたので、ぜひ洗剤選びに活用してみてください。