
油性マジックは、耐久性に優れており消えにくいため、誤って付着して困った経験がある人もいるでしょう。本記事では、油性マジックが消えにくい理由や、消しやすい材質と消しにくい材質、素材ごとの落とし方を解説します。
目次
- 油性マジックが落ちにくい理由
- 油性マジックを落としやすい・落としにくい素材
- 服についた油性マジック汚れの落とし方とは<除光液・エタノール・クレンジングオイル>
- 【素材別】油性マジックがついたときの対処方法
- まとめ
1:油性マジックが落ちにくい理由

不注意で付着した油性マジックが落ちにくく、困った経験がある人もいるでしょう。ここでは、消えにくい理由を4つ解説します。
①油分が含まれている
油性マジックには、次のような特徴があります。
- 乾くのが早い
- 滲みにくい
- 水で消えない
これは、油(有機溶剤)を用いて作られているためです。水性マジックは着色剤を水で溶かしているのに対して、油性マジックは油(有機溶剤)で溶かしています。そのため、水で溶かせず消えにくいのです。
②染料が染み込んでいる
着色剤は、大別すると「顔料」と「染料」に分かれます。顔料は表面に色をつけるのに対して、染料は素材の中まで浸透する性質があるのです。油性マジックは、着色剤として染料が用いられているため、1度付着すると落ちにくい特徴があります。
③樹脂や定着剤が含まれている
樹脂は、着色剤を結びつけることで、インクの耐久性を高めます。定着材は、油をはじきやすいプラスチックやビニールなどに、インクをしっかり付着させる役割を担っているのです。
このような樹脂と定着材の働きによって、油性マジックはさまざまなものに文字を書くことが可能で、さらに落ちにくい特性を発揮しています。
④落ちないように作られている
油性マジックは、容易に消えないように作られています。油性マジックの主な目的は、さまざまな素材に耐久性のある文字を書くことです。
企業は、これまで紹介した①〜③の工夫を取り入れ、より耐久性が高く消えにくいマジックを目指しています。
2:油性マジックを落としやすい・落としにくい素材

油性マジックの落としやすさは、材質によって差があります。ここでは、除去しやすい材質、除去しにくい材質、除去できない材質について、それぞれ見ていきましょう。
油性マジックを落としやすい素材
付着した油性マジックを除去しやすい材質は、以下のようなものです。
- 表面がなめらかなガラス
- 金属(アルミを除く)
- 釉薬が塗布されている陶器
- プラスチック
- ホワイトボード
このような、表面がなめらかな材質や、染料が浸透しにくい材質は、比較的除去しやすいでしょう。
油性マジックを落としにくい素材
除去しにくい材質は、以下のようなものです。
- 塗装されている木材
- 布
- ビニール
- ゴム
- アルミ
- 石
このような、表面がざらついている材質や凹凸がある材質、また染料が染み込みやすい材質は、除去しにくいとされています。
油性マジックが落ちない素材
付着した油性マジックが消えない材質は、以下のようなものです。
- 紙
- 無垢材
- 石
- レンガ
- ブロック
- 革
このようなものに付着してしまった場合は、除去することは難しいでしょう。革の場合は、マジックは落とせるものの、革の色落ちや劣化をともなう可能性があります。
3:服についた油性マジック汚れの落とし方とは<除光液・エタノール・クレンジングオイル>

ここでは、服についた油性マジックを落とす方法を紹介します。付着してから時間が経つと除去しにくいため、できるだけ早く対処することが大切です。
使用する除光液や、消毒用エタノール(アルコール)、メイク落としオイルなどは、日頃から使用している人もいるでしょう。持っているものから試してみてください。
準備するもの
まず、以下のものを準備しましょう。
- 除光液、メイク落としオイル、消毒用エタノール(アルコール)のうちいずれか1つ
- 汚れても構わないタオルや布2枚
- 石鹸
- お湯
除光液や消毒用エタノール(アルコール)に含まれるアルコール、またはメイク落としオイルに含まれる油分の力で、インクを分解して除去します。
手順
服に付着した油性マジックの除去は、次の手順でおこないます。
- タオルを敷いて上に服をのせる
- マジックが付着している部分に除光液などを少量ずつ垂らす
- もう1枚のタオルでマジックが付着している部分を軽くたたく
- マジックが目立たなくなったら石鹸とぬるま湯で揉み洗いをする
- 通常通りに洗濯機で洗う
手順3のタオルでたたく工程は、服の下に敷いている布にマジックを移すイメージでおこないましょう。また、タオルの代わりに、歯ブラシで軽くたたいても構いません。
ワンポイントアドバイス1.:目立たない場所で試す
除光液や消毒用エタノール(アルコール)を利用すると、服の色落ちにつながる可能性があります。最初に、目立たない場所で試してみてください。とくに、柄物や濃い色の服は注意が必要です。
また、メイク落としオイルを利用すると、シミが残る可能性があります。手順5の工程で十分に洗い流しましょう。
ワンポイントアドバイス2.:素材に合わせて酸素系漂白剤を使う
酸素系の漂白剤には、衣服の色落ちを心配することなく、油汚れを落とす効果があります。酸素系の漂白剤を使用したい場合は、次のものを準備しましょう。
- 酸素系の漂白剤
- 50℃程度のお湯
- バケツや洗面器など
- ゴム手袋
酸素系漂白剤は、色柄ものにも使いやすくて色落ちの心配が少ないのが特徴です。しかし、使うときのお湯の温度が高すぎると、繊維や染料に負担がかかって、色落ちしやすくなることも。実は、漂白剤を使っていなくても、熱いお湯だけで色が落ちてしまうこともあるんです。
手順は以下のとおりです。
- ゴム手袋を装着する
- バケツや洗面器に50℃程度のお湯を入れる
- パッケージに表示されている分量の酸素系漂白剤を加える
- 油性マジックが付着した衣服を入れて1~数時間浸す
- 衣服を軽くすすいだあとに通常通り洗濯機で洗う
酸素系の漂白剤は、粉末タイプと液体タイプがあります。粉末タイプは、液体タイプと比べて漂白力が強い点が特徴ですが、シルクやウールのような繊細な衣服には使えないため、注意が必要です。
4:【素材別】油性マジックがついたときの対処方法

油性マジックを除去する手順や、用いるものは、付着した材質によって異なります。誤った方法でおこなうと、色落ちしたり、傷めたりする恐れがあるため、材質に合った方法でおこないましょう。
肌には:日焼け止め・クレンジングオイル
肌に油性マジックが付着した場合は、徐々に消えていくため、心配ありません。急いで消したいときは、日焼け止めや、メイク落としオイルのように油分や乳化剤が含まれているアイテムを利用するとよいでしょう。
そのほかにも、ハンドクリームや口紅でも落とせます。マジックがついている部分に塗布し、円を描くようになじませましょう。ティッシュペーパーでやさしく拭い、十分に洗い流します。
革カバン・カーペット・ラグには:エタノール
ガーゼや綿のような柔らかい布にエタノールを塗布し、やさしく拭きましょう。マジックが消えたらしっかりと乾燥させます。
ただし、革製品については注意が必要です。本革の場合、色落ちする恐れがあります。心配な場合は、革製品を取り扱う専門のクリーニング店へ依頼するとよいでしょう。
机・壁紙・プラスチック・金属には:エタノール・消しゴム
ティッシュペーパーにエタノールを染み込ませ、マジックが付着している部分を、10秒程度軽く押さえ汚れを浮かび上がらせます。そして、消しゴムで軽くこすりましょう。
ただし、エタノールが付着するとプラスチックが溶けたり、絵柄が消えたりする恐れがあります。はじめに目立たない部分で試してみてください。
陶器・ガラスには:エタノール・消しゴム
表面がなめらかな陶器や窓ガラスは、比較的除去しやすい材質といえます。最初に、消しゴムでこすってみましょう。落ちない部分がある場合は、エタノールを染み込ませた布で拭きます。
すりガラスのように、表面に凹凸がある場合は、スプレーでエタノールを直接ふりかけましょう。インクが浮かび上がってきたら、布で拭きます。
木製家具には:柑橘の果物の皮
木製のものについた場合は、柑橘類の皮を用いて除去しましょう。はじめに皮の表側を、マジックが付着しているところにこすりつけます。
そして、内側の白い皮の部分でふき取りましょう。マジックが落ちたら、しっかりと水拭きしたあとで乾拭きします。
塗装されていない木製家具は、マジックの染料が浸透しやすいため、除去できない可能性があるでしょう。また、木製のものにエタノールや、除光液が付着すると変色する恐れがあります。不安な場合は、ハウスクリーニング店に依頼してみましょう。
床(フローリング・畳・タイル)には:歯磨き粉
畳やタイルは、水で濡らしておきます。そして、歯ブラシに歯磨き粉をつけ、マジックが付着している部分を軽くこすりましょう。強くこすりすぎないよう注意してください。スムーズに消したい場合は、専用のリムーバーを使用してみるとよいでしょう。
ホワイトボードには:ホワイトボードマーカー
まず、油性マジックで書いた部分を、ホワイトボードマーカーで塗りましょう。そして、ホワイトボード用の消しゴムで消すと、油性マジックも一緒に消えます。
5:まとめ

油性マジックは、耐久性に優れており消えにくい点が特徴です。ただし、消えにくさは、付着した材質によっても異なります。
表面がなめらかな材質や、染料が浸透しにくい材質は比較的消しやすいでしょう。反対に表面がざらついているものや、凹凸があるもの、染料が浸透しやすいものは、消しにくい材質です。
また紙や無垢材などに付着すると落とせません。誤って付着したマジックを除去する場合は、材質に合わせた方法でおこなう必要があります。
