油性ペンの簡単な落とし方は?服・肌・机・プラスチック・床..素材別に解説!

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一度ついたらなかなか取れない油性ペンの汚れ。

ふとした時についてしまうから、壁、机などの簡単には取り替えにくい場所が汚れてしまうことも。

今回は、そんな油性ペンの落とし方の裏技を、素材別に徹底解説!家にあるもので充分に対処することができますよ。


目次

  1. 油性ペンが落ちにくい理由
  2. 服についた油性マジック汚れの落とし方とは<除光液、エタノール、クレンジングオイル> 
  3. 素材別!インクがついたときの対処方法<日焼け止め、エタノール、歯磨き粉>
    1. 肌には「日焼け止めやクレンジングオイル」
    2. 革カバン/カーペットやラグには「エタノール」
    3. 机、壁紙、プラスチック、金属には「エタノールと消しゴム」
    4. 木製家具には「柑橘の果物の皮」
    5. 床(フローリング、畳、タイル)には「歯磨き粉」
    6. ホワイトボードには「ホワイトボードマーカー」
  4. まとめ

1:油性ペンが落ちにくい理由

油性ペンの汚れをつけてしまったら、とにかく早く対処するのが重要。ここではなぜ油性ペンは落としにくいのか、その性質を解説します。

①油分が含まれている

油性ペンにはその名の通り油(有機溶剤)が用いられています。

水性に比べて揮発性が高いため乾きやすい/耐水性がありにじみにくい(溶けにくい)特徴がある反面、いくら洗濯をしても汚れは落ちにくい傾向にあります。

②染料である

染料(着色剤)は素材の中まで染み込むことで色を定着させるため、一度染み込むと落とすのは難しくなります。

③樹脂や定着剤が含まれている

樹脂は成分を安定させる役割があり、一度乾いて固まると樹脂が油分を守ります。また、定着剤は油分が定着しにくいビニールやプラスチックへインクを付けられるようにサポート。

一方でこのようなペンを使いやすい工夫は、落とす際の障害になっているとも言えます。

④落ちないように作られている

①②③を含め、ペンメーカーの企業努力で、そもそも落ちにくいようにペン製品が作られています。

◎油性ペンを落としやすい素材・落としにくい素材は?

油性ペンを落としやすい素材

表面に凹凸のない、つるつるした面を持つものは落としやすいでしょう。

例)ガラス、アルミ以外の金属、釉薬がかかっている陶器、ホワイトボードなど

油性ペンを落としにくい素材

染料が染み込みやすく、表面にざらつきや凹凸があるものは落ちにくいので注意しましょう。

例)布、ビニール、壁紙、木、石、レンガブロック、アルミ、革など

2:服についた油性マジック汚れの落とし方とは<除光液、エタノール、クレンジングオイル> 

油性ペンの汚れを落とすには、 除光液or消毒用エタノール(アルコール)orクレンジングオイル」などの、同じ油性の性質を持つ落とすアイテムを使用しましょう。

先述した通り、時間が経ち、乾燥すると油性ペン汚れは落としにくくなります。汚れてしまったら出来るだけ早めの処理が必要です。

油性ペンは油分があるため、水よりもお湯を使うと洗浄力がUP。

これらのポイントは必ず抑えておきましょう!

◎準備するもの

・除光液or消毒用エタノール(アルコール)orクレンジングオイル
・汚れてもいいタオルや布(2枚)

★生地を傷めずお手入れをするには、デリケートなおしゃれ着にも安心して使用できる専用の染み抜き剤(PRE SOAP neo/シミ抜き剤)を使うのがおすすめです。

◎手順

①生地の裏側にタオルをあてる

②汚れた部分に除光液などを少量ずつ加える

③汚れの上から別のタオルで軽くたたく

④あて布に汚れをうつしながら、②③を繰り返す

⑤十分に落とせたら石鹸とお湯でもみ洗いをする

⑥通常の洗濯をする

◎ワンポイントアドバイス

除光液やエタノールは樹脂成分を落とす性質を持つため特に効果的。ただし、色落ち事故が起こりやすいため、まずは目立たない場所で試してから使用してください。加えて、柄物や濃色のアイテムも色落ちに注意しましょう。

クレンジングオイルは、ペンのシミが落ちたとしてもオイルのシミが残る場合もあります。お湯を使いしっかりとすすぐことが重要です。


3:素材別!インクがついたときの対処方法<日焼け止め、エタノール、歯磨き粉>

ふとした時についてしまうペンの汚れ。子供の落書きなどで思わぬ場所が汚れてしまうこともありますよね。この章では衣類以外が汚れてしまったときの裏ワザをご紹介します。

肌には「日焼け止めやクレンジングオイル」

顔や手など、皮膚についた汚れは時間が経過すると薄まるため、放っておいても基本的には問題ありません。

すぐに落としたいときは油を使ってインクを溶かしましょう。石鹸や水だけではほとんど落とすことができません。

中でも「乳化剤」が含まれている日焼け止めクリームや口紅、クレンジングオイルなどを使うと◎。肌に塗ることを想定して作られているため、荒れる心配もありません。 

革カバンや革靴/カーペットやラグには「無水エタノール」

ガーゼや綿などの柔らかい布にエタノールを付け、表面を優しく拭いてください。汚れが取れたら十分に乾燥させましょう。

ただし、汚れを落とした部分の皮革の色が劣化しやすくなることも。デリケートな素材やお気に入りのアイテムはクリーニング店へ持ち込むのがベターです。

机、壁紙、プラスチック、金属には「エタノールと消しゴム」

エタノールをティッシュに含ませ、10秒ほどあてて汚れを浮かせます。その後消しゴムやメラミンスポンジなどを使い優しくこすってください。

プラスチックの場合、エタノールによって溶けてしまう/模様などが消えてしまう可能性があるため、目立たない場所で試してから作業を行いましょう。

木製家具には「柑橘の果物の皮」

まず皮の表側を汚れた部分に擦りつけ、内側の白い皮の部分で拭き取りましょう。インク汚れが落ちたら、水拭きと乾拭きでよく取り除いてください。

ただしコーティングされていない家具や木材は染料が染み込みやすく、汚れを落とすことは難しいでしょう。また、エタノール等で対処すると変色する可能性も。心配な場合は、プロのハウスクリーニングに相談するのがおすすめです。

床(フローリング、畳、タイル)には「歯磨き粉」

歯磨き粉をつけた歯ブラシでこすって掃除を。畳やタイルの場合は、先に水で湿らせます。力を入れすぎないよう注意しましょう。

簡単に落とすなら、専用のリムーバーを使うのもおすすめです。

ホワイトボードには「ホワイトボードマーカー」

油性ペンで書いた箇所をホワイトボードマーカーで上塗りしてください。
いつも通りにイレイザーを使えば、油性ペンの筆跡ごと消すことができます。

4: まとめ

油性ペンが落としにくいのは、①油分が含まれている②染料である③樹脂や定着剤が含まれている④落ちないように作られているため。

汚れてしまったら出来るだけ早めに処理しましょう。また、洗濯時は水よりもお湯を使うと◎。

洋服についた汚れを落とす際は、除光液などを含ませた布で優しく叩いて、汚れを移していきましょう。色落ちのチェックやすすぎも忘れずに行ってくださいね。

他にも、壁や机、皮膚についた場合の対処方法もご紹介しました。

なかなか落ちない印象のある油性ペン汚れですが、時間がたった場合でも落とすことができます。まずはご紹介した方法をトライしてもらえたら嬉しいです!

著者

Kazama

洗濯もライティングも絶賛修行中の元アパレル店員。
この情報もっと早く知りたかった!と、シミになったお気に入りの服を想いながら書いています。

監修者

w_mashimo

クリーニング事業用の機械・洗剤・備品を扱うクリーニング機材商の(株)光栄産業にて勉強中。2014年に長く従事したアパレル業を辞め転職。家庭用向けケアブランド 『DAILY CLEANERS & CO-』も運営。
酒と肴をこよなく愛しています。一猫一女と日々格闘中。

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