近年は健康志向の高まりから、分煙や電子タバコが浸透。かつてはタバコの匂いが当たり前だった居酒屋やパチンコ店でもその香りを感じることがなくなりました。しかし、喫煙者の方との時間を楽しんだあとは、やはり服に煙草の香りがついて気になるものです。
当記事では 自宅でできる服についたタバコの匂い消し方法をご紹介。匂いがついたら早めに対処して、お気に入りの服を長く着られるようにしましょう。
目次
1:タバコの匂いはなんの匂い?
タバコの匂いは独特です。吸い慣れた方にとってはリラックスできたり安心できる香りですが、非喫煙者の中には苦手だと感じる方も多いでしょう。特に小さなお子さんをお持ちの場合は、健康上のリスクを考えてできるかぎりタバコの煙を避けたいですよね。タバコの香りはなぜあんなにも独特で残りやすいのでしょうか。
一般的にタバコの匂いとされるものは、ひとつの素材でなく、ニコチンやアセトアルデヒド、タールなどが合わさって燃焼する際に発生する「複合臭」です。よくタバコの香りを「ヤニ臭い」と言うシーンがありますが、ヤニ(脂)は植物性の樹脂「タール」を指します。しかし、タバコの匂いはこのヤニだけでなく他の成分の匂いもあわさることで発生します。
タバコの匂いはさまざまな成分が元になり発生しています。
匂いが染み付く前に早めの対処が必要
タバコの匂いはついたその日の対処がおすすめです。匂いが服の繊維の奥までいったり、だんだんと蓄積されることで取れにくくなったり黄ばみの原因になります。また、あまりにも匂いが強い場合は部屋中に嫌な香りが広がることもあるでしょう。
2:タバコの匂い消しにおすすめの方法は6つ
ここからはタバコの匂い消しに効果的な6つの方法を紹介します。 消臭スプレーやアイロンのスチームなど、自宅にあるもので対応可能です。
夜の外干しで臭いを軽減する
手軽にできる方法として、衣服の外干しがおすすめです。夜に帰宅して一晩屋外に干しておくと、夜の湿気が臭いを軽減します。晴れた日の夜はこの方法を試してみましょう。
なお、日中に天日干しすると衣服の変色や日焼けの原因になります。そのため、日陰でかつ風通しがよい場所で干しましょう。
消臭スプレーを活用する
ついたばかりのタバコの匂い消しには消臭スプレーが効果的です。ドラッグストアやホームセンターにある一般的な商品で対応します。なお、最近はタバコの匂い消しに特化した消臭スプレーの販売もあります。
勤務先で喫煙者との時間が多い方は専用のスプレーを1本用意しておく方法もおすすめです。なお、服の素材によっては消臭スプレーができない場合もあります。皮革製品や着物、毛皮などはスプレーの噴射によってシミになる可能性が高いでしょう。
おすすめの商品
DAILY DEODORANT / 衣類用消臭剤
香料でごまかさず、悪臭の元から無臭化する衣類用消臭剤。高濃度の銀イオンを配合しているので除菌抗菌効果もあります。 植物由来成分(でんぷん)を使用しているので小さなお子様、ペットのいるご家庭にも安心です。
帰宅したらすぐに洗濯する
すぐに洗濯可能な場合は消臭スプレーを使わずに洗ってしまいましょう。タバコの匂いは洗濯で落とせます。しかし、あまりにも匂いが気になる場合は後述する重曹を使った漬け置きも試してみましょう。
スチームをあてる
タバコの匂いはアイロンのスチーム機能でも取り除けます。スーツやジャケットなど気軽に洗えない服に効果的です。
アイロンにスチーム機能がある場合、プレスするのではなく水蒸気を全体に当てる要領で行います。スチーム機能を使い高温の水蒸気を布に当てると、細かな水分が匂いのもとを吸着します。そして、水分が蒸発する際に匂いの成分を取り除く効果が期待できるでしょう。
浴室の湯気を活用する
アイロンにスチーム機能がついていなかったりアイロンが自宅にない場合は入浴後の浴室に1時間程度、服を吊るしましょう。浴室の湯気が匂い消しになります。
ただし、浴室で湯気に当てたあとはしっかりと乾燥させることが大切です。湿ったままクローゼットやたんすに収納すると、カビの発生に繋がります。
重曹を使った洗濯を行う
匂いが頑固な場合やより確実に落としたい場合は、重曹を使ったつけ置きがおすすめです。洗濯の手順は下記のとおりです。
①広めの容器に40℃程度のぬるま湯を張る
②お湯に重曹を大さじ3~4杯程度入れてよく溶かす
③お湯の中に衣類を入れて1時間程度漬け置きする
④漬け置き後は他の洗濯物同様に洗濯機で洗う
なお、麻やレーヨン、毛皮などデリケートな素材の場合は注意が必要です。匂いが気になるものの洗濯が難しい場合はクリーニングを検討しましょう。
3:匂いをつけない!おすすめの予防法は3つ
ここからは服にタバコの匂いをつけない方法を3つ紹介します。早めの対処はもちろん、喫煙者と会う前の対策が大切です。
服のホコリを丁寧にケアする
お出かけ前に服のホコリを取ると匂いがつくことを軽減できます。服に多くのホコリや毛玉などがついていると、匂いがつきやすくまた見た目にも美しくありません。そのため、お出かけ前にはジャケットやセーターなどのホコリをブラシで取り除きましょう。
消臭スプレーをしてから着用する
消臭スプレーを事前に活用する方法もおすすめです。消臭成分で事前に服をコーティングすると匂いがつきにくい状態を保てます。飲み会が多い方は携帯サイズの消臭剤を持ち歩き、会場に入る前に振りかける方法が良いでしょう。
ホコリを取り除いた上で消臭スプレーを使うとより効果を高めることができます。
消臭効果がある柔軟剤を活用する
洗濯時に消臭効果が高い柔軟剤を活用する方法もおすすめ。近年はフレグランスにこだわったものだけでなく、高い消臭効果をPRする商品も多く取り扱っています。匂いが気になる場合は柔軟剤で予防する選択肢も検討しましょう。
おすすめの商品
部屋干し臭から衣類をまもる洗濯除菌剤
嫌なニオイの原因を作る菌を99.9%除菌する洗濯用除菌剤です。いつもの洗濯に小さじ1杯分プラスするだけで洗濯物につく生乾きのイヤなニオイをおさえます。
4:【参考】タバコでも「匂いがつかないタバコ」はあるの?
近年はさまざまなタバコが発売されていることから、非喫煙者の場合は「なぜ匂いがないタバコを吸わないのだろうか」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
タバコの匂いをゼロにするのは不可能
タバコの種類によっては匂いを抑えられますが、燃焼するしくみは避けられないため紙巻きタイプでも電子タイプでも匂いをゼロにすることは難しいでしょう。電子タイプであっても特有の香りがするため、タバコの香りが苦手な方は反応してしまいます。
また、フレーバータイプの商品もありますがやはり完全に匂いをなくすことができないため、喫煙者側は配慮し、非喫煙者は匂いがつかないための対策がおすすめです。
5:まとめ
近年は非喫煙者を守るために法改正や条例でタバコに関する規制が厳しくなっています。しかし、公私共に完全にタバコの香りを避けることは難しく、服に匂いがついたときは早めの対処が必要。いますぐできる適切な方法を実践し、おしゃれを楽しみましょう!