お子さんを自宅で遊ばせる際、絵具が服や家具についてしまった経験はありませんか。絵の具はお子さんにとって楽しい遊び道具な反面、扱いに気をつけないとお気に入りの家具や大切な服が汚れる可能性もあります。
当記事では、お家遊びで服や家具についてしまった絵の具の落とし方を種類別に紹介します。後半では絵具をつけない遊び方も紹介するためぜひ参考にしてみてください。
目次
1:絵具はおおきくわけて2種類ある!
絵具は「水彩絵具」「アクリル絵具」の2種類があります。ここでは絵具の種類とその特徴について解説します。
水彩絵具
水彩絵具は小さなお子さんが保育園や幼稚園でも使うタイプです。その扱いやすさから一番なじみのある絵具として知られています。
成分としては顔料(色がついた粉)や糊のような成分、グリセリンなど保湿成分が主です。商品によっては防カビ成分や界面活性剤が入っているものもあります。
アクリル絵具
アクリル絵具は中学生以降や大人の趣味として活用される機会が多いタイプです。中学校の美術でアクリル絵具を使った経験をお持ちの方もいるでしょう。
アクリル絵具の成分は、顔料やアクリル樹脂エマルション(ボンドのような役割)、その他他の補助剤です。アクリル絵具は乾燥が早くかつ接着力が強い特徴を持つため、さまざまな素材に活用できます。
2:服についた絵具の落とし方を紹介
ここからは服についてしまった絵具の落とし方を種類ごとに解説します。いずれも早めの対処できれいに落とせる可能性が高まります。
水彩絵具の落とし方
水彩絵具はアクリル絵具と比較して落ちやすい傾向にあります。下記の手順で対処しましょう。
◎手順
①40〜50度のお湯に服をひたす
②汚れにアルカリ石けんを付け、歯ブラシでトントンと汚れを浮かせるように叩く
③汚れが落ちるまで①〜②を繰り返す
水彩絵具は手についたときは簡単に洗い流せますが、服の繊維部分まで到達すると落ちにくくなります。そのため、石鹸をつけた歯ブラシで汚れを浮かしながら落としましょう。なお、上記の対処後は他の服と一緒に洗濯機で洗います。
アクリル絵具の落とし方
アクリル絵具は下記の手順で汚れを落としましょう。
◎手順
①洗面器やたらいを準備して40〜50℃のお湯に粉末洗剤を溶かす
②衣類を①の中にひたす
③汚れた箇所をつまみ洗いする
④一度中性洗剤を洗い流してから新しいお湯をはり、酸素系漂白剤を入れてつけ置き(1時間程度)
⑤水でよくすすいだ後に通常の洗濯を行う
お湯の温度は40〜50℃が効果的ですが、衣類によっては生地を傷めてしまうため洗濯表示を確認します。特に麻や絹など天然素材を使った服は熱いお湯で洗うと色落ちや縮み、傷みにつながります。
どうしても落ちない汚れはクリーニングも検討しよう
完全に乾ききった絵具は自分で落とすことが難しく、また無理にこすり続けると生地を傷めてしまう原因になり得ます。そのため、対処できない汚れの場合はクリーニングに出す方法がおすすめです。
クリーニングでは費用がかかりますが、極力衣服を傷つけない方法でできるかぎり絵具汚れを落としてもらえます。大切な服に絵具がついた場合はクリーニング店で落とせる汚れかを確認してみましょう。
自宅で洗濯する場合は漂白剤以外にしみ抜き剤の活用もおすすめです。
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PRE SOAP neo シミ抜き剤
中性の染み抜き剤なので、生地を傷めず色柄物にも安心して使える洗剤。食べ物や飲み物のシミだけでなく、シャツの黄ばみなどオールマイティーに活躍してくれます。
3:家具についた絵具の落とし方を紹介
ここからは家具についた絵具の落とし方を水彩とアクリルに分けて紹介します。
水彩絵具の場合は水拭きで対応
水彩絵具がプラスチックやガラス面など、光沢がある箇所についた場合は水拭きで落とせます。傷がつきにくい布を濡らして拭き取りましょう。
ソファやラグなど布生地に絵具がついた場合、服と同様に下記の手順で汚れを落とします。
◎手順
①40〜50度のお湯に汚れた部分をひたす(大型家具の場合は汚れ部分を湿らせる)
②汚れにアルカリ石けんを付け、歯ブラシでトントンと汚れを浮かせるように叩く
③汚れが落ちるまで①〜②の作業を繰り返す
なお、素材によっては熱いお湯だと色落ちや型崩れが起こる可能性があります。布地の場合は洗濯表示や商品の取り扱いを確認してから対処しましょう。
アクリル絵具の場合は箇所によって異なる
アクリル絵具はその特性上落ちづらく、また絵具がついた箇所によって適切な対処法が異なります。ここからは床や壁の落とし方とガラスやプラスチック部分の落とし方を紹介します。
壁や床の場合
壁紙や床にアクリル絵具がついた場合、クレンザーや中性洗剤を使って汚れを落とします。なお、アクリル絵具は乾燥が早く落ちにくいため、汚れがついてすぐや気づいたときに迅速な対処が必要です。
◎手順
①クレンザーや中性洗剤を汚れ部分に塗布
②歯ブラシを使って汚れと洗剤をなじませる
③濡らした布で拭き上げる
時間が経った場合は何度か上記の工程を繰り返します。それでも落ちない場合はペイントクリーナーの使用を検討しましょう。
ガラスやプラスチックなど光沢がある場合
光沢があり凸凹が少ない箇所の場合、まずは水拭きを行います。濡らした布でトントンと汚れを浮かすように拭いていきましょう。ガラスやプラスチックの場合は乾いた布やブラシでこすると傷がつくため優しく拭き取ります。
なお、布地の家具にアクリル絵具がついた場合、繊維の奥まで絵具が入り込むため落とせない可能性が高いでしょう。そのため、アクリル絵具を使うときは汚したくない家具を移動させたり、離れた部屋で遊びや作業を楽しみましょう。
4:未然に防ぐ!絵具を服や家具につけないための対処法
ここからは絵具汚れを未然に防ぐおすすめの対処法を3つ紹介します。床や服を守ることで楽しくかつストレスをなくして絵具遊びが行えるでしょう。
床にシートを敷く
自宅で絵具を楽しむ場合、床に敷物をしてから遊びましょう。古新聞やレジャーシート、チラシなどを敷きます。シートに汚れがついただけの場合はそのまま捨てられるためおすすめの方法です。
絵具遊びを頻繁に行う場合、100円でレジャーシートを購入して絵具セットとあわせて置いておくとお子さんにも「絵具はシートを敷いてから使う」と習慣づけられるでしょう。
エプロンをつける
絵具を使う際にエプロンやスモックを着用する方法も有効です。絵具遊び用に1枚準備しておいたり、使い古した服を着せて遊ばせると衣服の汚れを防げます。また、一緒に遊んでいる大人も撥ねた絵具で汚れる可能性があるため、部屋着を着用したりエプロンをつけたりして予防しましょう。
落としやすい絵具を利用する
絵具自体に着目した対策もおすすめです。近年は水だけで落とせる絵具が販売されています。いくら対策していても絵具がつく可能性はゼロにはできません。しかし、少しでも服や家具の汚れを防止したい場合は絵具自体を落ちやすいものに変える方法も検討しましょう。
5:まとめ
絵具はお子さんの手先のトレーニングや発想力を広げるために欠かせない遊びです。筆を使う力加減や色彩を感じる力が養われるため、遊びの中でも取り入れたいアイテムです。しかし、服や家具について絵具が落ちなくなってはストレスを感じるでしょう。早めに絵具を落とすためにも種類ごとの落とし方や対策法を理解して、お子さんとの大切な時間を楽しみましょう。