レーヨンの洗濯方法を解説!特徴を知り上手に扱おう

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衣服の裏地やシャツに使われているレーヨン素材。シルクのような光沢と手触りにもかかわらず、安価なため、とても人気が高い素材です。一方で、取扱いを間違えると縮んでしまう恐れがあるため、自宅でのお手入れには注意が必要です。

当記事ではレーヨン素材の生地の特徴と洗濯方法について解説します。正しいケア方法を知り、お気に入りの一着を長く楽しみましょう。

目次

  1. 美しいレーヨン!特徴を解説
  2. 【シワをおさえる】レーヨンのおすすめ洗濯方法
  3. レーヨンのシワを抑える干し方を解説
  4. 普段から意識したい!レーヨン素材の上手な扱い方
  5. レーヨンは上手なお手入れ方法を知って大切に扱おう

1:美しいレーヨン!特徴を解説

レーヨン素材の洋服を気軽に楽しむためにも、まずはレーヨン素材の特徴を正しく理解しましょう。

肌触りがよく光沢が美しい

レーヨン素材の特徴は肌触りと美しい光沢です。原料に紙と同じ木製パルプと呼ばれる素材が使用されており、再生繊維という化学繊維の一種に分類されています。

また、生地にコシがないため柔らかな素材感があり、シルクと似たようなドレープ性に優れた生地感が着心地の良さを生み出します。そのため、上着の裏地など着心地に影響のあるパーツにレーヨンは多用されています。最近では、手触りの良さから涼感があるためシャツの素材としても使われるようになりました。

ただし水や摩擦に弱い

レーヨン素材は水に弱く摩擦に弱い一面があります。家庭でうっかり洗濯してしまい、レーヨン素材の衣類が縮んでしまった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

レーヨン素材は水で濡れてしまうと、繊維が膨らむ特徴があります。繊維が膨らむことで収縮しようとする強い力が生地に働き、生地が縮んでしまいます。またレーヨン素材を強く擦ると、擦った場所が白く変色する場合があります。

2:【シワをおさえる】レーヨンのおすすめ洗濯方法

レーヨン素材は取扱いに注意が必要な生地ですが、けっして家庭では取扱いできない生地ではありません。シワや縮みをおさえるために少しの工夫と気遣いが重要です。

ここではおすすめの手洗い・洗濯機での洗濯方法を紹介します。

手洗いの場合

ポイントは水温に気をつけること、素早く短時間で洗うことと、使用する洗剤は中性洗剤(DAILY SOAP / 衣類用洗剤)にすること。以下の手順で手洗いするとシワや生地の縮みを軽減できます。

 1.桶に 温度は30℃以下のぬるま湯を張り、中性洗剤を溶かします。

 2.桶に衣類を浸けて、30秒ほどやさしくほぐし洗いします。

 3.洗剤を落とすため、優しくすすぎます。

洗い終わったら、手で絞らず、タオルで包んで水気をとりましょう。洗濯機を使って脱水しても大丈夫ですが、必ずサイズのあった洗濯ネットにいれて脱水してください。

また、干す際には日陰で平置きすることで型崩れを起こしづらくなります。

ちなみに、浸け置き洗いをしてしまうと繊維の中に水がしみこみ、生地の縮みやシワにつながるため避けてください。

洗濯機の場合

レーヨン素材を洗濯する場合、洗濯のすべての工程を洗濯機におまかせすることはおすすめしません。機械の力で、繊細なレーヨン素材を痛めやすいためです。

以下の手順を参考にしてくださいね。

 1.衣類を洗濯ネットに入れて弱洗いまたはドライ(手洗い)コースで30秒ほど洗います。

 2.すすぎは洗濯機ではせず、桶で手洗い同様に優しくすすぎます。

 3.脱水は30秒ほど洗濯機の力をかります。

干す場合には手洗いの場合と同様に日陰で平干してください。 

3:レーヨンのシワを抑える干し方を解説

ハンガーよりも平干しがおすすめ

洗濯後にレーヨン生地を干す場合、ハンガー干しよりも平干しをおすすめします。平干しとは、ハンガーにかけずに通気性のよいネットやラックを活用して、衣類を拡げて乾燥させる方法です。

平干しネットなど平干し用の洗濯アイテムもあり、レーヨン素材やニット素材のような柔らかで型の付きやすい生地を干すことに適した干し方です。

アイロンをかける場合は乾いてから

レーヨン生地にシワがついてしまった場合、アイロンをかける際には衣類の乾き具合に注意を払ってください。しっかり乾いた状態でアイロンをかけると手触りや光沢が復活します。しかし、濡れたままアイロンをかけると繊維の中の水分が蒸発しようとするため、余計にシワがつきやすく生地が縮みやすくなります。

また、アイロンの適正温度についても衣服についたタグで確認しましょう。アイロンの温度が高すぎると繊維が熱で変形し、生地に変なテカリがうまれ、繊維が固くなってしまうので要注意です。

4:普段から意識したい!レーヨン素材の上手な扱い方

これまでのとおり、レーヨン素材は水や摩擦に弱く繊細な取扱いが必要な素材です。しかし、少しの気遣いによって柔らかな手触りや美しい光沢を長く楽しむことができます。ここではレーヨン素材の上手な扱い方を紹介します。

雨に濡れないようにする

レーヨン素材は水に弱い特徴をもつので、雨に濡れないように注意しましょう。とはいっても、通勤やお出かけの際にまったく雨に濡れないことは至難の業です。そのため、雨の日にはなるべくレーヨン素材の衣服は避けましょう。

もし濡れてしまった場合、周辺にも霧吹きをかけ乾燥させることでシミをぼやかすのも一つの手です。

着用後は吊り干しする

レーヨン素材の衣類を着用した後は、必ず吊り干ししましょう。一日着用したことで衣服は汗や湿気を多く含んでいます。その状態のままソファやイスに乱雑に置いておくと、衣服に含まれた湿気によって繊維が濡れてしまい、シワや生地の縮みの原因になります。

着用後は吊り干しすることで効率良く衣服を乾燥させられるため、シワや縮みを防ぐことが可能です。

5:レーヨンは上手なお手入れ方法を知って大切に扱おう

レーヨン素材の特徴やおすすめの選択方法、そして日頃のお手入れ方法についてご紹介しました。

レーヨン素材は水と摩擦に弱いため、日頃は極力水で濡らさないように気を付けること、洗濯する際には水の温度や洗剤、洗濯時間に気を使うことが重要です。

上手なお手入れ方法や気遣いのポイントをおさえて、レーヨン素材の柔らかな手触りや美しい光沢を楽しみましょう。

著者

Kazama

洗濯もライティングも絶賛修行中の元アパレル店員。
この情報もっと早く知りたかった!と、シミになったお気に入りの服を想いながら書いています。

監修者

w_mashimo

クリーニング事業用の機械・洗剤・備品を扱うクリーニング機材商の(株)光栄産業にて勉強中。2014年に長く従事したアパレル業を辞め転職。家庭用向けケアブランド 『DAILY CLEANERS & CO-』も運営。
酒と肴をこよなく愛しています。一猫一女と日々格闘中。

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