牛乳をこぼしてしまった衣服は洗濯してもシミが残ったり、嫌な臭いがなかなか取れなかったりしませんか?特にお子さんがいる家庭では「牛乳を服にこぼしてしまった」という場面を誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
本記事では衣服に残るシミの対処法や洗濯方法はもちろん、「濡れた雑巾臭」の原因も解説します。正しい洗濯方法を知って、大切なお洋服を長く着られるようにしましょう。
目次
- 牛乳がついた衣服の洗濯方法を解説
- 牛乳をこぼした服の「雑巾臭」はなぜ起こるの?
- 牛乳でできた頑固なシミはどうしたらいい?対処法を紹介
- 牛乳汚れを洗濯する際の注意点
- まとめ 牛乳によるシミや臭いは自分で対処できる!
1:牛乳がついた衣服の洗濯方法を解説
まずは衣服についた牛乳のシミや臭いを取り除く洗濯方法について紹介していきます。牛乳をこぼしてしまった場合は、時間がたつとシミや臭いになりやすいため、時間をおかずになるべく早く対処しましょう。
ここで、乾いた布やキッチンペーパーなどで牛乳の水分を吸い取り、繊維に入り込む牛乳をなるべく少なくしておくのもポイントです。
◎手順
①洗濯表示をチェック
まず、衣服についている洗濯表示をチェックしましょう。水洗いが可能な素材なのかを確認します。
また、色落ちが気になる場合はこの時点で確認します。
②ぬるま湯の中で揉み洗いする
次に、洗面器やバケツなどに30℃前後のぬるま湯をはり中性洗剤を溶かして衣服を浸します。そしてシミのついた部分を揉み洗いしていきます。
この作業で、衣服の繊維の奥までしみ込んでしまった牛乳を取り除いていきます。白っぽい色が水に出なくなるまで行いましょう。この際に使う洗剤は中性洗剤か固形石鹸がおすすめです。
★洗剤は中性洗剤か固形石鹸
中性洗剤は繊維に優しく衣服の傷みを軽減しながら汚れを落としてくれます。一方で、固形石鹸はしつこい汚れを落とす力が高いという特徴があります。汚れ具合に合わせて使い分けてみましょう。
中性洗剤の中でも、シミ抜きにはPRE SOAP neo / シミ抜き剤がおすすめです。
③ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、つけ置きする
続いて漂白剤を使い牛乳の成分を元から取り除いていきましょう。ここで使っていくのは「中性洗剤」です。
まず、洗面台やバケツにお湯をはり、中性洗剤を溶かします。次に衣服を浸し、つけ置きをします。目安は15分から20分程度です。
ここでは牛乳の特性に注意します。牛乳は血液や卵と同じタンパク質汚れです。タンパク質汚れは高い温度にさらされると凝固して落ちにくくなる特徴を持つため、30〜40度のぬるま湯に中性洗剤を溶かしてつけ置きしましょう。
中性洗剤であれば、礼服のようにデリケートな素材にも有効です。
以下のようなタンパク質汚れに特化した洗剤を活用するのも良いでしょう。

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SANITARY SOAP 血液・タンパク質汚れ専用洗剤
血液や赤ちゃんの便などのタンパク質汚れに特化した浸け置き用の洗剤。時間が経って落ちにくくなったシミにも効果があり、繰り返し洗うことで次第にシミを落とします。
④水ですすいで天日干しする
最後は、漂白剤につけ置きが終わった衣服を水でよくすすいでいきます。このすすぎの工程は洗濯機を使っても構いません。
すすぎが完了したら天日干しを。太陽の光にあてることで、衣服を殺菌して嫌な臭い残りもしっかり取り除くことができます。
2:牛乳をこぼした服の「雑巾臭」はなぜ起こるの?
そもそも、牛乳をこぼしてしまった衣服はどうしてあんなに臭いのでしょうか。まるで雑巾のような臭いがします。
さらに臭いは頑固で、普通に洗濯をしただけでは落ちないですよね。ここからは、嫌な「雑巾臭」がする原因について解説していきます。
牛乳は雑菌たちにとっても栄養の宝庫だから
牛乳はタンパク質やカルシウムが豊富で、栄養価がとても高い食物です。このことから雑菌たちにとっても栄養の宝庫となってしまいます。
ですので雑菌が繁殖しやすく、臭いを発生しやすい環境を作ってしまうのです。私たち人間にとっても、おいしくて栄養価が高いものは菌にとっても魅力的な環境と言えます。
牛乳の臭いには酸素系漂白剤が効果的
先にもご紹介しましたが、牛乳の臭いには酸素系漂白剤が効果的です。牛乳にはタンパク質が含まれており、酸素系漂白剤にはタンパク質を溶かして落とす力があります。
漂白剤には塩素系と酸素系がありますが、塩素系は漂白力が高すぎるため、より衣服にやさしく汚れを落とすためには酸素系漂白剤を使いましょう。
酸素系漂白剤とは?
酸素系漂白剤はタンパク質汚れを溶かして落とす作用に優れています。皮脂や血液などもタンパク質汚れの一種です。
また、酸素系漂白剤は液体と粉末に分類できます。粉末の漂白剤は弱アルカリ性で漂白力が強い半面、毛や絹には使えません。一方で液体の漂白剤は酸性で、粉末に比べると漂白力は弱くなりますが、毛や絹にも使える特徴があります。
ほかにも、白モノだけに使えるような強力な液体漂白剤など、様々な漂白剤の種類がありますが、洗剤の特徴を踏まえた上で汚れに最適なものを選ぶ必要があります。
3:牛乳でできた頑固なシミはどうしたらいい?対処法を紹介
さて、上記で紹介した方法でお洗濯しても落ちない頑固なシミが残ってしまった場合はどうしたらよいでしょうか?ここからは、頑固なシミに対処する方法をご紹介します。
①シミの部分に中性洗剤を含ませる
まずは、シミが出来てしまった部分の下にタオルを敷きます。シミ抜きはタオルにシミを移すイメージで行ってください。そして次に、シミになった部分に中性洗剤をかけていきます。しかし、いきなり広い範囲に洗剤を含ませると色落ちの可能性があるため、目立たない場所で色落ちチェックしてから行いましょう。
②歯ブラシでトントンとたたく
つぎに、歯ブラシでトントンたたいてシミになじませます。繊維の中に洗剤を押し込むように行ってください。
この時に、衣服をゴシゴシこすると生地を傷めてしまうので避けましょう。この時点でシミがなくなっていたらすすぎを行い終了です。
③取れない場合は酸性漂白剤を含ませてたたく
それでもシミが取れない場合は、酸素系漂白剤を含ませてさらに歯ブラシでトントンたたきます。たたいても汚れが目立つ場合は、漂白剤をつけた部分にドライヤーを当てるか、お湯をかける事で温度を上げ、漂白力を高めてください。
ここまで行った後、衣服のシミが取れているか確認しすすぎを行います。まだシミが残っている場合は①②③を繰り返しましょう。
4:牛乳汚れを洗濯する際の注意点
ここまでは、牛乳がついてしまった衣服の洗濯方法をご紹介しました。ここからは、牛乳がついた衣服を洗濯する際の注意点を3つ紹介します。
①事前に色落ち確認する
衣服を漂白剤につけこんでいくので、素材によって色落ちしてしまわないか事前に確認しておくと安心です。洗濯の前に衣服の目立たない場所を選び、洗剤をつけた白い布をトントンあてたり、綿棒でこすって、色移りがないようであれば問題ありません。
②「塩素系漂白剤」はNG!
本記事で紹介した漂白剤は酸性漂白剤ですが、漂白剤には塩素系のものもあります。塩素系漂白剤はツンとする臭いが特徴で、漂白する力が強すぎるので色柄物には使えません。衣服に使用する際は注意しましょう。
③手洗いできないカーペットなどは重曹を活用
「手洗いできないカーペットなどに牛乳をこぼしてしまった」という場合もあります。しかし、手洗いできないものでも汚れを落とすことは可能です。
この場合は、重曹を使うことでシミや臭いを取り除くことができます。牛乳をこぼしてしまった部分に重曹をふりかけて、数時間おいてから掃除機でよく吸い取りましょう。重曹が牛乳の臭いや水分を吸着してくれます。
5:まとめ 牛乳によるシミや臭いは自分で対処できる!
ここまで牛乳をこぼしてしまった時の洗濯方法や、頑固なシミを取り除く方法をご紹介してきました。牛乳のシミや臭いの原因も理解し、中性洗剤や酸素系漂白剤を適切に使うことでケアしていくことができます。
ご紹介した方法で素早く対処すれば、お気に入りの衣服もまた身に着ける事ができますよ。