墨汁の汚れはシミ抜きの中でも最難関と言われるほど、落としにくい汚れです。
今回はご自宅にある意外なもので、簡単に墨汁汚れを落とすことができる方法をご紹介します!
目次
1.墨汁が落としにくい理由は?
墨汁が通常の洗濯で落としにくいのは、水にも油にも溶けない汚れに分類される不溶性の汚れだからです。
墨汁は基本的に植物や植物油を燃やしたススと、そのススを接着させるニカワから出来ています。(現在はカーボンと合成樹脂が主流)
墨汁が付着すると不溶性のススが繊維の奥に入り込み、またそのススがニカワや合成樹脂で接着してしまうので、普通に洗濯しただけでは落としにくいのです。
2.まずは応急処置
洋服に汚れがついてしまったら、なるべく早く対処することが大事ですよね。もちろん、墨汁汚れの場合も同様です。
墨汁が洋服についてしまったら、まずはシミが広がらないように応急処置をしましょう。
墨がついた部分をティッシュで挟んで、水分を取り除いてください。
この時に、ゴシゴシこすってしまうと、汚れが広がってしまうだけでなく繊維を傷めてしまうので注意しましょう。
3.自宅で落とすには?
最初で述べた様に、墨汁は水にも油にも溶けない不溶性の汚れを成分としています。
その為、洗剤の成分を活用して落とすよりも物理的な落とし方(もみ・ブラシで擦る・ご飯粒のデンプン質で絡めとる)が重要になります。
・固形石鹸でこすって落とす
墨汁汚れを落とすには、固形石鹸がオススメです。
<手順>
①墨汁のシミに少しだけ水をつける
②石鹸を墨汁のシミの部分に直接つけて、揉み込みこむ
③泡立ってきたら優しく揉み洗いする
④最後に水で流す
・ご飯粒で落とす
ご飯粒を塗り込む(ペースト)と、ご飯粒に含まれる粘りのあるデンプンが、物理的に不溶性のススを絡めとってくれます。
<手順>
①お米粒を何粒かと中性洗剤を混ぜてペースト状にする
②シミの裏側にタオルをあてる
③お米粒ペーストを歯ブラシに取り、シミの表側に着ける
この時、ペーストに墨汁の色素をくっつけたいので、繊維の奥に入った汚れをかき出すように軽く叩いていきます。
④濡らしたキッチンペーパーなどでペーストを拭く
⑤普通に洗濯する
色素が残っている場合には、再度ペーストを塗りつけて叩くことを繰り返します。
シミがキレイに取れたら、洗濯用洗剤でしっかりもみ洗いし、通常洗濯で仕上げましょう。
・歯磨き粉で落とす
歯磨き粉で落とす方法も効果的です。
この時、研磨剤が入っている歯磨き粉を使用しましょう。
<手順>
①タオルを敷いて、歯磨き粉をつける
②歯ブラシでこする
③中性洗剤でもみ洗いする
④普通に洗濯する
染みを抜いた後はいつもどおりの洗濯をしましょう。
洗濯機なら洗濯機で、手洗いなら手洗いでOKです。
4.墨汁汚れを落とす際の注意点
墨汁は汚れの中でもトップクラスに落としにくい汚れです。不溶性の汚れなので、衣類をもみ洗いや歯ブラシで擦る等の物理的な力が必要となりますので、繊維には少なからずダメージになります。特に色落ちはその代表的な例ですね。
市販のシミ抜きを使用する際も、衣類によっては色落ちの原因になるので気をつけましょう。
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5.まとめ
今回は墨汁汚れの落とし方についてご紹介しました。
墨汁のような不溶性の汚れは洗剤成分で落ちない場合も多いので、物理的に汚れを絡め取る方法で落とすことが重要です。
万が一洋服に墨汁がついてしまったら、今回のような方法を試してみましょう。