仕事で毎日着るワイシャツ、ハリ感のあるブラウスなど、洋服にはアイロンがけが必要不可欠なアイテムもあります。
アイロンできれいに整え、日々気持ちよく着用できるのが理想ですよね。
一方で小学生のときに家庭科で簡単に習っただけなど、正しい掛け方がわからないと悩まれている方も多いのではないでしょうか。
今回はアイロンの基本的な使い方や失敗知らずのコツを解説していきますよ。
目次
- アイロンを使う前に確認することって?
- 何を用意すればいい?
- アイロンの基本的な使い方・シワをとるコツとは
- 衣類へのアイロンがけの順番が知りたい
- スチーム機能の使い方って?
- アイロンを使ったあとのお手入れは?
- ドライ機能とスチーム機能、どっちを使う?
- まとめ
1:アイロンを使う前に確認することって?
まずは、洋服についている「洗濯表示(洗濯タグ)」を確認しましょう。洗濯表示には、バツ印のついた「アイロン禁止」のマークと「低(低温)」「中(中温)」「高(高温)」の3段階の表示があります。アイロンの中にある点の数がいくつあるかで設定温度が変わりますよ。
基本的にはアイロンもこの3段階に設定できることが多く、表示にあわせておけばトラブルは起きません。
もし洗濯タグにアイロンマークがないときは素材を見て温度を選びます。いくつかの素材が編み込まれている場合は、「低」にあわせると安心です。
2:何を用意すればいい?
アイロンがけをする際は、いくつか用意するものがあります。きれいにシワを伸ばすため、以下のものを準備しましょう。
◎用意するもの
アイロン
小型のものから大型のものまで様々な種類があるため、扱いやすいものを選びましょう。コードレスアイロンは細かい部分を掛けるときも小回りがきくのでおすすめです。充電式なのはネックですが、枚数がそれほど多くなければ1回の充電で問題ありませんよ。昔ながらの電源からとる電気アイロンは、付けっぱなしに注意しましょう。
アイロン台
アイロンをかけることが多い場合は、アイロン台も必ず用意しておきましょう。脚付きのものだと、かがまず楽な姿勢でアイロンがけができます。初心者の方やアイロンが苦手という方におすすめです。
霧吹き(消臭スプレー、リネンウォーター)
綿や麻素材など、シワができやすい生地をしっかり伸ばしたいときは、霧吹きを用意しましょう。消臭スプレーを使えば臭い取り、リネンウォーターを使えば香り付けをすることができますよ。
アイロン用シワ取り剤
シャツなどをピシッと整えたいときは、シワ取り剤やノリ剤(洗濯のり)を活用するとキレイに仕上がります。
当て布(ハンカチなど)
濃色のものやデリケートなものなど生地のテカリが心配な衣類は、当て布をしてアイロンがけを。当て布は、手ぬぐいや大きめのハンカチなど、薄い綿素材のものが良いでしょう。
ミトン
アイロン台なしでかけたい時は、ミトンを用意すると◎。料理用のものでも問題ありませんが、アイロンミトンを使えば熱さも気になりにくく、作業しやすくなるためチェックしてみてくださいね。
3:アイロンの基本的な使い方・シワをとるコツとは
アイロンを使う時は、軽くサッとすべらせればOK。スチームの水分とアイロンの重みによってプレスすることでシワが伸びます。深いシワの場合は少し押し付けながら掛けるのも良いでしょう。
上手にかけるコツは、アイロンを片手に持ち、反対の手は縫い目などを持って軽く引っ張ったり、撫でたりしてシワを伸ばすこと。アイロンの前方に向かって真っ直ぐにすべらせるときれいに掛けられます。
反対にたるませたままアイロンを掛けると、余計にしわがついてしまいます。また、ジグザグ掛けるのもNGです。
ニットセーターにアイロンを掛ける場合は、軽く浮かせながら掛けるのが◎。押しつけすぎると、ぺちゃんこに潰れてしまい、ニットのふんわり感がなくなってしまいます。
綿100%や麻素材などのシワになりやすい素材は、霧吹きで軽く湿らせてからドライ設定でアイロンがけをするときれいに伸ばすことができます。
ビーズやししゅう飾りがあるときは、ビーズなどが溶けないように「低温」に設定を。生地を裏返し、タオルの上にのせて掛けましょう。
薄手の生地にアイロンを掛ける時はアタリが出やすいため、温度設定に注意してくださいね。
4:衣類へのアイロンがけの順番が知りたい
アイロンがけをする際は、
①襟②肩③カフス④袖⑤身ごろ(右身ごろ→後ろ身ごろ→左身ごろ)
の手順でかけるのがおすすめです。
ポイントは、アイロンを掛け難い場所から進めること。細かいパーツを最後に残しておくと、せっかく綺麗にした場所がシワになってしまうからです。アイロンを掛ける順番に決まりはありませんが、是非参考にしてみてくださいね。
また、アイロンを掛けた後は衣類が熱を持ち、湿っている場合があります。すぐにたたんでしまうと新たなシワがついてしまうことも。ハンガーに掛けて熱や蒸気を飛ばしてからしまいましょう。
5:スチーム機能の使い方って?
アイロンのドライ機能だけでなく、蒸気を噴射するスチーム機能をうまく活用すれば次のような使い方もできます。
①洋服についた臭いを消す
アイロンのスチームは脱臭・除菌効果があります。洋服から数センチ離して当てましょう。生乾き臭が気になる際や、コートなどの洗濯できないアイテムの臭い取りとしても有効です。
②セーターなどの縮みを伸ばす
洗濯でセーターやニットが縮んだときもスチームが使えます。蒸気を当てて、手で引っ張ると少しずつ伸び、縮みを戻せます。
③汚れを浮かす
時間が経ってこびりついた汚れにもスチームを活用しましょう。湿らせて汚れを浮かせることで、ティッシュなどを使って取りやすくなります。
④干す際に使用し、シワ伸ばしをする
濡れた洗濯物を干す際にスチームを当てると、乾いて繊維が縮む前にシワを伸ばすことができます。乾きも早まり一石二鳥!シワが気になる洋服におすすめの方法です。
6:アイロンを使ったあとのお手入れは?
定期的に底面全体を濡れた布巾で拭いてあげましょう。熱で溶けた繊維やノリ剤が付着していると、滑りが悪くなってしまいます。もし頑固な汚れがついているなら、濡れたタオルや重曹を使ってこすると効率的に落とせますよ。
加えて、スチームの穴を歯ブラシ・綿棒・爪楊枝などで綺麗にすることを忘れずに。穴から白いカス(粉)が出てくる場合もあります。これは水に含まれるカルキ(カルシウムやミネラル分)が固まったものなので、クエン酸を使って掃除しましょう。この場合はクエン酸水をアイロンにいれ、スチームを沢山出してください。終わったら再度水を入れてスチームを出しましょう。
7:ドライ機能とスチーム機能、どっちを使う?
ドライ機能はしっかりとシワを伸ばすことができる反面、準備などに時間がかかります。
スチームは脱臭・除菌効果があり、デリケート素材にも使用しやすい一方、綿や麻などの頑固なシワは解消しきれず戻ることも。
シワが深くついているもの、シワになりやすい綿・麻素材、熱に強い合成繊維、しっかりと折り目を付けたいスラックスなどのズボンには、ドライを使いましょう。ウール素材などのニットや薄手の素材、臭いが気になる衣類にはスチームを使うと良いです。素材や用途によって使い分けましょう。
8:まとめ
いかがでしたでしょうか。
アイロンを掛ける際はまず、洗濯表示を見てアイロンの設定温度を把握しましょう。
力を入れすぎずすべらせながら掛けると、きれいにシワを伸ばすことができます。
かけ方のポイントは、生地をたるませないように引っ張りながらシワを伸ばし、まっすぐ一方方向にかけること。掛けにくい細かい部分から行い、最後に身頃をプレスしましょう。
用途や素材に合わせて、脱臭・消臭効果もあるスチーム機能を使うのもおすすめです。
パリッと仕上げたい時に欠かせないアイロン。使い方をマスターすれば一生モノです。ぜひ日々の生活に役立ててみてくださいね。