フリースは寒い冬に大活躍するアイテムで、アウターやボトム、トップスなど様々な取り扱いがあります。ふわふわの手触りが特徴的ですが、洗い方やお手入れ方法に悩む方も多いでしょう。
当記事ではフリース素材の特徴や洗い方を紹介します。お洗濯に関するよくある質問にも回答するためぜひご覧ください。
目次
1:そもそもフリース素材は何でできているの?
冬場に見かける機会が多いフリース素材。保温性の高さやウールとはまた違ったふわふわの手触りが特徴的です。しかし、「そもそもフリースは何でできているのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。ここではフリース素材の作られ方を紹介します。
ポリエステルの一種からつくられる繊維素材を使っている
フリースはポリエステル一種である「ポリエチレンテレフタラート(PET)」という化学繊維を使った素材です。元々フリースは「一頭の羊から刈り取られたひとつながりになっている毛」を指していました。しかし近年のフリースはポリエチレンテレフタラートから作られるものが主です。
なお、ポリエチレンテレフタレートはフリース素材だけでなく下記にも使用されています。
- ペットボトル
- フィルム
- 磁気テープ
生産量が多く安価な特徴を持つことから、様々なものに使われており、ペットボトルを再利用してフリース素材にリサイクルして活用しているものを多く見かけるでしょう。
2:フリースの良いところは3つ
ここからはフリース素材が持つ特徴を3つ紹介します。フリースは保温性がありながらも透湿性を持つため様々なシーンで活躍します。
保温性が抜群
第一に、フリース素材は保温性に優れています。フリースはアウターやトレーナーをはじめとした様々なアイテムに使われていますが、いずれも保温性をアピールしてます。大手アパレル会社においてもフリース素材のアウターは毎年注目され、重宝する方も多いでしょう。
肌触りが心地よい
フリースは肌触りの良さも特徴的です。アイテムを手に取った時はもちろん、実際に袖を通してみるとその肌触りの良さを感じます。チクチクとした痛みを感じることもなく、全体がふんわり包み込まれるような着心地は一度着たら手放せないアイテムと言えるでしょう。
透湿性がある
暖かさが続くフリースですが、透湿性の良さも兼ね揃えています。フリース素材は水に濡れても乾きやすく、汗をかいた場合もベタつきません。普段遣いの衣服はもちろん、アウトドアにぴったりのアイテムです。
軽い着心地
フリースは軽い着心地も特徴的です。ふわふわで厚みがある見た目とは裏腹に着用時は重みを感じません。冬場のアウターは暖かさを重視すると重みに悩まされます。しかし、フリースの軽さは、アウターによる肩こりが起きやすい人にもおすすめです。
3:フリースの注意点は2つ
ここからはフリースの注意点を2つ紹介します。暖かさから重宝するフリースですが、火や熱に弱く、かつ衣服の擦れで毛玉ができやすい特徴を持っています。
火や熱に弱い
フリースは火や熱に弱いため、着用シーンに注意しましょう。フリースはポリエステルの一種である化学繊維を使用しているため、火に弱く、かつ燃えやすく熱によって溶けやすい素材です。アウトドアにおける焚き火の火花や料理中のコンロなど、火気を扱う場合は注意が必要です。
摩擦で毛玉ができる
フリースは摩擦により毛玉ができやすい特徴があります。洗濯や着用で素材に摩擦が起きると毛玉ができ、見た目が悪くなります。近年は裏地をナイロン仕様にして毛玉を抑えられるアイテムが見られますが、やはり毛玉は発生します。毛玉が極力できないように洗濯時はネットを使用したり、定期的に毛玉取りを使ったりケアが大切です。また、フリースは静電気がおきやすいという特徴もあわせ持っています。
4:フリースの洗い方を紹介
ここからはフリースの洗い方を紹介します。フリースは洗濯機で洗濯できる素材ですが、こまめなお手入れをおすすめします。汚れを早めに落としたり干し方を意識したりがおすすめです。
気になる汚れを落としておく
フリースの洗濯は洗濯機で行なえます。しかし、洗濯機に入れる前に目立つ汚れを落としておきましょう。砂やホコリなどをブラシで落としておくと、素材の中に入り込んだ汚れを落とせたり、砂により洗濯機が壊れるのを防げます。
部分汚れは洗剤をつけてつまみ洗い
フリースに気になる汚れが着いている場合はまずつまみ洗いをしたり、つけ置きをしたり前処理が大切です。ピンポイントの汚れには洗濯洗剤を直接つけてトントンと汚れを落とします。また、全体的に汚れが気になる場合は洗面器にぬるま湯を張って洗剤を溶かし、15〜30分程度つけ置きます。漬け置き後に洗濯すると蓄積した汚れを落とせるでしょう。
洗濯ネットに入れる
フリースを洗う際は必ずネットに入れてから洗濯機を回します。フリースは摩擦から毛玉ができやすいため、洗濯時はネットを使って衣類同士の擦れを防ぎましょう。なお、ネットに入れる際はサイズにゆとりを持ちます。衣類に見合わず小さいネットを使うと、汚れが落ちきらない可能性があるでしょう。
手洗いコースで洗濯する
フリースは洗濯機で洗えますが、コースは必ず手洗いコースやドライコースを選択しましょう。標準コースでは衣類にダメージを与える可能性があります。なお、洗濯前にタグにある洗濯表示の確認がおすすめです。
乾燥機の使用はNG
ご家庭によっては乾燥機を使っていることもあるでしょう。しかし、フリースの場合は熱に弱いため乾燥機を避けて風通しの良い場所で干しましょう。乾燥機にかけると衣服が縮んでしまうことも。フリースは乾きやすい素材のため、脱水のみにとどめましょう。
干す際は型崩れに注意
フリースは比較的型崩れしにくい素材ですが、きれいな形を保ちたい場合は干す際のひと手間が大切です。ハンガーにかける前に2〜3回振ってシワを伸ばします。肩のラインをハンガーに合わせて干すときれいに干し上がるでしょう。
また、繊維が寝た状態ではなく、ブラシで起こしてふんわり保つ方法もおすすめです。繊維が絡みあっている場合は、しっかりとほぐしてから干しましょう。
5:フリースに関するFAQ
ここからはフリース素材に関する質問に回答します。疑問点を解消して暖かく冬を乗り切りましょう。
フリースとウールは違うのですか?
フリースとウールは原料や価格が異なります。フリースはポリエチレンテレフタレートという化学繊維を使っています。一方でウールはカシミヤやキャメル、羊毛など天然繊維で作られています。
また、両者は価格面でも大きな違いがあり、フリースの場合は数千円〜1万円程度で購入できる商品が多いでしょう。一方、ウールは数千円〜5万円程度まで幅があります。カシミヤやアルパカなどの場合は値段が高くなる傾向にあります。
フリースは毎日洗濯するほうが良いですか?
フリースは目立つ汚れがない場合、1〜2週間に一度のお洗濯がおすすめです。洗濯回数が多くなると毛玉ができ、かつふわふわの手触りが段々と失われます。汚れが気になる場合はすぐに洗濯したいですが、そうでない場合は洗濯回数を減らしましょう。
6:まとめ
フリースは冬場にぴったりの素材で扱いやすい特徴を持ちます。しかし、長持ちさせるにはこまめなケアが大切です。洗濯方法を意識したり火気の近くでは注意を払ったりして着用しましょう。