美しい光沢感や肌触りのなめらかさが魅力のシルク。一方で高級かつ繊細ゆえ、取り扱いが難しいイメージもありますよね。
「洗ったらどうなるか分からない・めんどくさいから洗えない」「洗濯機で洗ってしまったから、生地がゴワゴワになった..」なんてことも。
今回は、シルクの正しい洗濯方法やリカバリー方法などを詳しく解説していきます!
目次
1:シルク(絹)の特徴/メリット・デメリット
シルクは蚕の繭(まゆ)から作られる動物繊維。美しい光沢があり、高級感のある素材です。主成分は人の皮膚と同じタンパク質であり、肌との親和性の高さが特徴。ブラウスやシャツ、スカーフ、着物、パジャマなど、質の良い衣料品に使用されています。
メリット
・美しい光沢がある
→人工では出せない光沢感で、様々な衣類に用いられています。
・保温性が高い
→繊維の間に空気をたくさん含むことができるため、暖かさが持続します。
・肌触りがなめらか
→繊維が細かいため、肌にも優しい素材です。
・肌を清潔に保つ
→静菌作用があると言われています。
・紫外線をカットする
→紫外線カット効果が高いと言われています。
・静電気が発生しにくい
→化学繊維に比べて保水量が多いため、冬場もストレスなく着用できます。
デメリット
・太陽光に弱い
→紫外線に長時間当たると変色してしまう可能性があります。
・水分に弱い
→汗や洗濯でシミができることがあります。
・摩擦に弱い、傷がつきやすい
→他の衣類や小物と擦れたり、洗濯時の摩擦で生地が傷んでしまいます。
2:自宅で洗濯する前に確認すること
まずは洗濯表示を確認
桶マークの中に手の表示があれば自宅で洗濯可能。「水の温度は40度を限度として手洗い可能」という意味です。桶マークの下に一本線が入っていたら「洗濯機で弱い洗濯ができる」、二本線が入っていたら「洗濯機で非常に弱い洗濯ができる」という意味です。
桶マークにバツ印がある場合は、「家庭での洗濯禁止(水洗い禁止)」という意味です。水洗いをすると風合いの変化や型崩れ、縮む原因となるため、クリーニング店のプロにお願いするのが安心です。
色物は色落ちチェック
◎手順
1.洗剤を服の目立たない部分につける
2.5分ほど放置
3.ティッシュなどで軽くたたき、色落ちしないか確認する
色落ちする場合はドライクリーニングを利用することをおすすめします。
基本的には手洗い・おしゃれ着用洗剤で洗う
シルクはデリケートな素材のため、大前提として水に弱い素材です。洗濯機OKの表示であっても、手洗いをおすすめします。洗濯頻度もなるべく抑えましょう。
洗剤はおしゃれ着洗剤(DELICATE SOAP おしゃれ着衣類用洗剤)を使用してください。
洗濯機を使う場合は手洗いコースやドライコースなどのおしゃれ着用のコースを選びましょう。
3:洗い方<手洗い>
シルクを失敗しないように洗うには手洗いが安全です。生地に負荷をかけないよう、丁寧に扱いましょう。
◎手順
①洗面器にぬるま湯を張り、規定量の中性洗剤/おしゃれ着用洗剤を入れる
温度は20度前後が目安です。おしゃれ着用洗剤は、中性洗剤よりもさらに優しい弱酸性洗剤(DELICATE SOAP おしゃれ着衣類用洗剤)を選ぶとより長持ちさせることができます。
②衣類を入れ、やさしく押し洗いをする
両手でふわっと持ち、洗浄液の中を泳がせて左右に動かしましょう。軽く押し洗いをしながら汚れを落としてください。
ポイントは短時間でサッと洗うこと。長時間水にさらしておくと生地の劣化につながります。
③すすぐ
洗い終わったら水を3回ほど取り替え、洗剤を落とします。洗う時と同様、水の中を泳がせて左右に動かしてください。すすぎも手早く済ませるのがコツです。
④タオルドライをする
脱水は軽く水を切る程度にします。干す前にバスタオルなどで水分を吸い取ってください。
おすすめの商品
DELICATE SOAP / おしゃれ着衣類用洗剤
中性洗剤よりも天然繊維にやさしい弱酸性。ウールやシルクなどのデリケートな衣類にお使いいただけるおしゃれ着用洗剤です。縮みやシワを抑え、柔軟剤なしでふんわりと仕上がります。
4:洗い方<洗濯機>
先述した通り、大事なシルク製品を洗濯する際は基本的に手洗いがおすすめ。
もし洗濯機を使用したい時は以下の手順を参考に、できるだけ生地に負担をかけないよう洗ってみてくださいね。
◎手順
①洗濯ネットに入れる
生地を傷ませないため、洗濯ネットは必須。ネットにいれる際は、汚れている部分を表にして畳むのが効果的です。
②中性洗剤/おしゃれ着用洗剤を使い、ドライコースなどのおしゃれ着コースで洗う
衣類にかかる負担の少ない中性洗剤/おしゃれ着用洗剤(DELICATE SOAP おしゃれ着衣類用洗剤)・弱い水流に調節されているドライコースで洗ってください。
③脱水は15秒〜30秒ほどで済ませ、タオルドライをする
脱水は軽く水を切る程度にします。干す前にバスタオルなどで水分を吸い取ってください。
5:干し方のコツ
風通しのいい日陰で陰干しするのがポイント。反対に直射日光に当てると変色する恐れがあるため注意してください。
また、干す時は必ず平干しをしましょう。ハンガーにかけたり洗濯ばさみで留めると、形崩れの原因につながります。
生地へのダメージの大きい乾燥機の使用はNGです。
6:アイロンのかけ方
洗濯マークを確認し、アイロンが可能な場合は、低温(110℃~130℃)に設定。高温には弱いため、温度に注意してください。
生地を傷めないためには、生地が少し濡れている状態でアイロンをかけるようにしましょう。当て布を使うのを忘れずに!
また、スチームの使用は避けてください。水分がシミの原因につながります。
7:洗濯に失敗したときの対処方法
洗濯に失敗すると、せっかくの光沢を失ってゴワゴワになってしまうことも...まずは諦めず以下の方法で対処してみてください。
◎手順
①ぬるま湯に1プッシュほどのシャンプーまたはトリートメントを溶かし、そのまま30分程つけ置きする
②ぬるま湯を2,3回取り替えながら泡がなくなるまで軽くすすぐ
③タオルドライをし、平干しする
④乾燥後にアイロンを低温でかける
シルクの原料でもあるカイコの繭は、頭髪と同じタンパク質が含まれています。 そのため、シャンプーやトリートメント(コンディショナーリンス)を使用することで、滑らかな仕上がりになりますよ。
それでもリカバリーできないときは、クリーニング店へ相談してみましょう。
8:まとめ
シルクは美しい光沢が魅力の素材ですが、その反面水や摩擦、紫外線に弱い繊細な一面も。
家で洗濯する際は、洗濯表示と色落ちしないかどうかを確認してから、手洗いで丁寧に行う必要があります。
洗濯機を使う場合は、洗濯ネットと中性洗剤を使用しドライコースで洗ってください。
干す際は陰干し&平干しがマスト。アイロンをかける際は、スチームを使わず低温で行いましょう。
洗濯に失敗してしまったら、まずはトリートメントを使ってみてくださいね。
お手入れが難しいイメージのある「シルク」。上手な付き合い方を知れば、もっと長くきれいな状態で着ることができますよ。